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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 140

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ザラターンの冒険日誌

2026-07-11 22:28:54.0 2026-07-12 20:42:36.0テーマ:その他

執行者(8)(※ver6.3までのネタバレ注意)

『 お前らがファラザードに戻って来てるって
  聞いて、な。
  挨拶がてら、様子を見に来たのさ。

『 おお…それはわざわざ、どうもです。


相変わらず、立場の差を感じさせない程に
気さくに語り掛けてくるユシュカ王の態度に甘え、
こちらも後ろ手を頭に、気軽な会釈を返していると…
続いて、彼の帯びる絢爛な曲剣の、
鍔にはめ込まれた真紅の宝石が淡く輝いて、
そこから渋い声が響いてくる。

…剣に宿るナジーン殿の、魂の声だ。


“ 今回の件では、デッドリー男爵に
  協力してくれたのだろう。
  私からも礼を言わせてほしい “

『 いやあ…、でも、男爵ほどの手練れなら
  別におれ達の手なんて
  必要無かったんじゃないか、なんて…


おれが正直な感想を述べると、ナジーン殿はそれを
やんわりと否定してくれた。


“  そんな事は無い。
  彼も大いに助けられた、と言っていたし…

  ふ…何より、とても楽しそうに
  君達との冒険を語るものでな。
  彼にとっても良い息抜きになったのだろう。“

『 そう言うことだ。
  ま、謙遜すんなって!
  実に見事な【陽動作戦】だったって
  言ってたぜ?

『 そ、そりゃあ…!
  はは、参ったな…


…赤毛の魔王の感心顔にバツが悪くなって、
思わず仲間を振り返ると…
吟遊詩人が無言のまま、にやけ顔で
小突いてくるのだった。こんにゃろぅ…


『 ま、立ち話もなんだ。
  とりあえず涼める所に行こうぜ。


☆   ☆   ☆


再会ついでに寄った酒場で、
おれ達は彼らから、今回の作戦の詳しい情報や、
その進捗状況を教えてもらう事ができた。


『 今のところ、作戦は順調だ。
  両国に無駄に武器が出回る事は
  ほぼ未然に防げたし、
  戦争を煽って暴利を貪ろう、
  なんて輩も抑え込めてる。

  だがー…

  何というか、今回の件、
  きな臭さ…というか、
  違和感が拭えなくてな。

『 違和感…?


ユシュカ王曰く。
今回、死の商人達が暗躍していた事件を纏め、
その源流を辿ってゆくとー…

ほぼ全ての案件に、ゼクレス貴族が
関わっていた事が判明したのだそうだ。
やはり、戦線布告の噂通り、
ゼクレスこそが黒幕なのだろうか。


『 だがな。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 今回の件じゃ、ウチの裏通りの連中にも
  動いてもらってるんだが…


王は、裏通りの元締め、
『ハジャラハ親分』の名を出して語り始める。


無法者…アウトローと一言に括っても、
彼等は決して、日々好き勝手に
やりたい放題しているワケでは無く。

裏社会に生きる者達とて、彼等なりの
守るべき鉄のオキテや、
大切にすべき仁義がありー…

ひたむきにそれらの筋を通すからこそ
他者からの信用が生まれ、ぶっちゃけ
【必要悪】として、
表社会とも持ちつ持たれつの関係が
成立している、というモノなのだがー…


『 だが、今回、ゼクレスが動かした連中は、
  そのほとんどが、その裏社会からも
  排斥されたような『もぐり』の連中…

  金の為なら本当に手段を選ばないような
  真の無法者どもだった…

『 そういや、おれ達が捕まえた奴、
  バルディスタにも
  武器を流そうとしてました。
  そこまで外道なのか…


『 そうだ。で、ここが疑問なんだよ。

  ゼクレスの国力とパイプがあれば、
  武器や資材の調達だって、
  わざわざそんな奴等を使わずとも、
  もっと秘密裏に…
  波風立てずにやれるはずなんだ。
  
  なり振り構ってられないのか、
  それとも、こっちが動くのを誘ってんのか…
  どうにも不気味だぜ。


“ 見方によっては、敢えて武器…戦争の火種を、
  魔界中に拡散しようとしているようにも
  思えるがー…

  ともすれば、この件は両国だけの問題では
  無いのかもしれないな… “


『 どの道ここじゃ推測しかできない。

  ならいっそ、ゼクレスに潜入して
  状況を確かめるしかないんだが…


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 ゼクレス本国は、先日の戦線布告から
  絶賛、完全封鎖中でな。
  正攻法じゃ、ネズミ一匹入れない。

  てなわけで、次の一手を出しかねてるのが
  現状ってワケだ。


そこまで語って、王は鬱憤を散らすように
何杯目かの酒盃をあおった。
そして『暑いから』と服を脱ごうとするのを、
副官に強い口調で咎められ、不服そうに
テーブルに突っ伏すのだった。

呆れ笑いのおれ達の中で、
一人、難しい顔をしていたツキモリが、
不意に口を開いた。


『 ゼクレスに潜入…
  できるかもしれねェ。


~つづく~
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