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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 140

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ザラターンの冒険日誌

2026-08-15 22:58:51.0 2026-08-16 01:07:42.0テーマ:その他

執行者(12)(※ver7.3までのネタバレ注意)

『 結局…結局世の中、顔なのかよォ…!

  騎士をクビになったって伝えたら、
  彼女にもあっさり捨てられるしよぅ…!
  こっちはこっちで金目当てだったのかよォ
  チクショー!ヒック…!


…顔がドッグラマッコイ似だったがゆえに
近衛騎士の座を追われた、という男は、
そう嘆きながら、肩を震わせて
静かに嗚咽を漏らし始めた。

おれもなんだか やるせなくなってきて、
とりあえず この男をすぐさま酒場に連れて行って
一杯奢りたい気分になったのだが…

今、正体を明かしたら多分、
普通におおごとになるので、彼の具足の甲に
ポンと前足を乗せるだけにとどめておいた。


『 ありがとうよゥ…ヒック…
  俺のこと…解ってくれるのは
  ワンちゃんだけだよォ…!


…どうやら、気持ちだけは伝わったらしい。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


そっと広場を離れたおれは、
その後も幾つかの場所を歩き、
それとなく情報を集めて回った。

驚いたのは、今しがたの男のように、
最近になって『理不尽に立場を追われた』
という者が他にも、何人もいた、という事だった。

そして。
そんな人達に共通する点が一つ。それはー…

彼らを追いやった人物の、その名である。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆



『 魔王…【リンベリィ】、か…



☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『『『  ………   』』』


下水道を戻った先の集合場所、
地下水脈の洞窟に、何とも言えない空気が流れる。


『 リンベリィ、最近
  近衛の騎士を総入れ替えして、
  玉座の周りにイケメンばっか
  はべらせてるらしいよ。

  最近また一人、新人が増えたって。
 『ホースト』…とかいってたかな?


エスタータが、上物の乾燥肉を噛みちぎりながら、
呑気に語る。そういえば、腹が減ったな…


『 なあ、
  どこでそんな良いモン見つけて来たの。

『 ふっふー、貴族街でね、
  ちょーっと芸を見せたら、お捻りに!って。


我が質問に、自慢げに片目を閉じて、
人差し指を立てる吟遊詩人。


『 すごっ…!

『 お前、犬の姿でも興行すんのかよ…
  
『 しかも、あの貴族街で!


…その逞しい商魂と営業力に、
半ば呆れ気味に驚嘆する他、三人。
いやはや、まあ頼もしい限りではある。

と、今はそんな事を
語っている場合では無かったか。


『 魔王リンベリィ…
  気に入らない奴は追い出した上、
  好みの輩を侍らせて、日々やりたい放題、か。
  まるで絵に描いたような放蕩女王だな。

『 ………


おれの言葉に、ツキモリは無言のまま、
腕を組んでうつむいた。
何か考え込んでいるようである。

いや、おれも自分で言っておいて何だが、
自分の語った確かな言葉に、
言いようの無い違和感を覚えていた。

魔王の名を口にする度に、強まる違和感。
形容し難い、この空気感…

この感覚を、恐らくツキモリやエスタータは
感じ取っている。
思考を巡らせる三人の中、クーだけが
きょとんとした顔でおれ達を見回していた。


( おれはー…この感覚を多分、
  経験した事がある。
  …いつだっけ?どこでだっけ?


そしてー…その疑問の答は、
エスタータの次の一言で形を成す事になる。


『 ね、ゼクレスって…
  前来た時も こんな国だっけ?

『『 !! 』』


急にハッとなり、顔を上げるおれ。
見れば、ツキモリも同じ顔をしていた。

不意に出てきた答を纏めるように、
ツキモリはゆっくりと口を開き始める。


『 ひとつ…
  推論がある。笑ってくれて構わねェ。

『 いや…おれも多分、同じ事を考えてた。

『 えっ、なになに、どゆこと!


要領を得ないエスタータに、
ツキモリは指をさして、
おれの『剣』を見るように促した。

やはりー…考えていた事は同じなようだ。
おれは頷いて、剣を抜き放つ。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 コイツにあしらわれてる黒い石…
  『冥曜石』の事、覚えてるか?


おれの問いに、吟遊詩人は
『突然どうしたんだ』という顔をした。


『 そんなの当たり前じゃん!
  コレの為に魔界中、旅したんだし。

『 そうだな。んでコレは結局、
  リンベリィから手に入れたんだがー…
  『何と交換』したんだっけ?

『 え?
  えーと…ほら、人形!
  旅の人から貰った、
  ギュッとちゃん人形!


…吟遊詩人の答えは、段々と
しどろもどろになってゆく。

おれの頭の中も少しずつ混濁してきたが…
その感覚が逆に、
推論を裏付ける証拠にもなるはずだ。


( 次、だ。
  目を凝らせ、見逃すな…!


~つづく~
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