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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 140

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ザラターンの冒険日誌

2026-08-16 21:42:02.0 2026-08-16 22:05:56.0テーマ:その他

執行者(13)(※ver7.3までのネタバレ注意)

【魔王リンベリィ】という言葉に感じる、
言われの無い違和感。
それを追求してゆく程に、混濁してゆく記憶。

エスタータに問う、次の質問。

実を言うと、その答…
おれにはもう、己の頭に描いているモノが
『本当に正解なのかどうか
 解らなくなってきている。』

だが、その混濁こそが追い風となって。

自分の考えが、ツキモリの憶測が。
あながち間違ってはいないのでは、
と、思えてくるのだ。


( 何故ならー…
  あの時と似てるからだ。


エスタータには悪いが、
次の質問で、その不快感が『あの時』と
同質のモノであるかどうか見極められるはず。

吟遊詩人の顔を、真っ直ぐに見据える。

そんな おれの様子に飲まれたか。
エスタータは少し狼狽した様子で、
ごくりと唾を飲み込んだ。
おれも覚悟を決めて、息を吸い込む。


『 …そのギュッとちゃんだが…



  『誰モデルの人形』だったっけ?


『  えっ…


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


刹那。

その一瞬だけ、エスタータは目を見開き、
片手で口を押さえて、絶句した。

おれはそれを、見逃さなかった。

そして数秒もしないうちに。
ケロっとした顔で、いつもの彼女に戻ってゆく。
そう、この反応を見たかったんだ。


『 えと…確か…?
  この国の、建国王の人形だった、かな?
  ワラ…キウス?とかいう?


改めて語ったエスタータの答は、
おれの用意していた答と、当然のように一致した。

だが。

おれ達は今からー…その当然の事実を
【 疑ってかからねばならない 】。

自分で語りながらも、
実にややこしい話になってきたものだが…
事実、そうなのだ。


『 おう。
  それより、今、一瞬だけ…
  気持ち悪くならなかったか?

  なんつーか…
  心にポッカリ空いた穴に、
  無理矢理、粘土でも詰め込まれていく感じ?
  っていうか…


『 えっ…?
  ええーーッ!?
  ザラさん、なんでわかるん!?

『 おれも『それ』を味わったことがあるんだよ。
  しばらく前のー…
  エテーネ王国の、お披露目式の時に、な。

『 ふん、やっぱりか…

『 え、それってー…


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 そう。
  アレナが…
  【 創失 】した時だ。

『 えーっ!?


おれは道具鞄から、アレナから貰った
砂時計を取り出した。

そして、アレナが創失した瞬間…
一瞬の不快感の後。
彼女から貰ったこの砂時計を、
『式典会場で配布されてた物だ』と、疑いもせず、
当然のように思い込んでいた事を、
一例として説明する。


これがただの錯覚なら。
おれ一人の記憶がおかしくなるだけなら、
まだいい。しかしー…

創失の最も恐ろしいのは、
消えた当事者と、それに関わった人間の
記憶どころか、

世界そのものが。
様々な記録や既成事実さえも、まるで…
『消えた人間が元々存在しなかった歴史』に、
新しく書き換えられてしまう、という事だ。


『 原理はまったく解らんが、
  パドレ卿やドゥラ院長達から
  聞いた限りでは、どうもそうらしい。

『 え、と…じゃ、じゃあさ。
  こういう事?


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 元々ゼクレスを治めてた魔王がいて…
  その人が、なんか、創失して…?

  代わりに
  はちゃめちゃなリンベリィが魔王な世界に
  なっちゃった、てこと??
  …まじで?


エスタータが目を白黒させる。
無理も無い。今のおれ達の会話は、
事情を知らない者から見れば狂人のそれだ。


『 にわかにゃ信じられねェが…

  だが、あのお嬢が魔王をしてて、
  あのバルディスタやファラザードを
  相手に、今まで国を傾けずに
  やって来られた事の方が、
  僕には もっと信じられねェ。


リンベリィは貴族だけあって
その魔力こそ折り紙付きではあるが、
とても王の器とは思えない、と、ツキモリは語る。

逆に、今の推論を当て嵌めて考えるなら、
パズルにピースをはめてゆくように
しっくりくる事柄が、山程あるのだ、と。


『 まあ憶測の域は出られねェがな。
  判断するには、まだ情報が少なすぎる。

『 それに創失の呪いは、既に その根源ごと
  消え去った、とも聞いてるんだよな。
  時系列の問題か?いや、しかしー…


戻って創失の件を報告するにしても
せめて確証が欲しいし…
確証を得たとして、こんな突拍子も無い話を
ユシュカ王にどう説明したものか。

頭を捻らせるおれ達。

しかし、そんな相談している内に…
その『確証』の方から近づいて来ている事を、
この時のおれ達は、まだ知る由も無かった。


~つづく~
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