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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 142

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ザラターンの冒険日誌

2026-10-17 21:24:59.0 2026-10-17 22:54:41.0テーマ:その他

執行者(24・了)(※ver7.3までのネタバレ注意)

九死に一生を得た おれ達はその後、
ひとまずベルヴァインの森の更に奥、
ガウシア樹海へと逃げ込むことにした。

執行者達から差し向けられるであろう
追手の目を警戒しての行動である。

しかし。
戦々恐々の逃避行をしばらく続ける内、次第に…
追手の気配など、実際は全くもって
感じられない、という事に勘づいてきた。


よもや、あの場で おれ達が
全滅したと思われているとは考え難いのだが…


『 ジブアジブが『ネズミ』と言ったように、
  おれ達の事なんて、
  敢えて捕まえるに値しない
  小物だと思われたのかもな。

『 それはそれで癪に触るが、
  ま、そんなとこだろうな。

『 助かったんならさ。
  もーなんでもいいよ。
  

結局、
『そもそも追手など 
 かけられていなかったっぽい』
と、おれ達は結論付けたのだった。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


その足で、
樹海内の、とある小さな村へと立ち寄り、
ファラザードへ向けて、
伝書のドラキーを飛ばしてもらう。


今回おれ達が遭遇した事柄、
その一部始終の報告の為である。

結局おれ達の行動で、ゼクレスは以前よりも、
より警戒を強める事になるだろうし、
地下水脈の抜け道も、もう使えそうに無い。
任務は失敗に近いと言える。

だがそれでも、得られた情報も大きい。
問題は、創失を絡めた突拍子も無い事件を、
ユシュカ王に信じて貰えるかどうか、なのだが…


どうやら、その心配は要らなかったようだ。
というのもー…


ドラキーの持ち帰ってきた、王からの返信には、
まず おれ達への労いの言葉…

それに続いて、
【大魔王】ー…通称エックスさん…が、
突然ファラザードに来訪してきた、との旨が
記されていた。

エックスさんは創失についても造詣が深く、
件の執行者や、
奴らから『主』と呼ばれている存在とも
対峙した経験すらあるらしく…

おれ達の送った報告書の内容を、
疑う素振りすら見せず、
全て肯定してみせたのだという。

それでユシュカ王も、さすがに創失という
現象を認める気になったらしい。


『 とにかく、後の事は
  俺達や大魔王に任せて、お前らは
  ゆっくり療養してから戻って来い 』


自信に溢れた筆跡で、
王からの書簡は締められていた。
事実、何者が相手だろうとも、
エックスさんに任せておけば、
何の心配も無いだろう。


…というワケで、
これで一応、今回のおれ達の仕事は
晴れて終了、という形となった。


しかしー…


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


我が気分は、晴れ晴れ、とは程遠い。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


ようやく一安心し、村の広場で
『クラムパイを焼いてもらう』と
はしゃいでいる仲間たちを、腕を組んで眺める。


( 全員、無事だ。
  誰も、大した怪我もしていない。
  でもー…


…全員無事だったのは、
ただの偶然に過ぎないのだ。


『今回は偶然、相手が悪すぎた』。


そう言うのは簡単で、
決して間違いでも無い。だが。

もしも。

何かが一つでもズレていれば。
最悪全滅…
そうで無くても、
誰かを失っていたかもしれない。

もしそうなっていたなら、
そんな言い訳では、
絶対に、己を納得させられはしない筈だ。


それにー…あながち、
『偶然』でも、無いのかも知れない。


冒険を続けて…世界の謎に迫る程。
伝説の真実に近づくにつれて、
立ちはだかる壁もまた、高くなってゆく。

人智を超えた存在と まみえる領域に、
おれ達は…踏み込みつつあるのかもしれない。


クーの事もある。
赤騎士の呟いた言葉も気になる。
記憶を探す内に、あの恐るべき執行者と、
再び対峙する可能性だってあるのだ。

そうなった時に、おれは…
本当に、仲間達を守り抜く事ができるだろうか?


( おれはー…弱い。
  このままじゃあ、この先…
  誰も守れない。


まぶたを閉じれば、赤騎士の魔剣と、
凄まじい剣技が脳裏に蘇る。
力及ばぬ悔しさ。そして。

それと同時に込み上がってきた恐怖心に、
おれは歯噛みした。
強く、拳を握り締める。


そんな時。


『 ザラさん!
  焼けたって~!パイ!


不意に聞こえてきた よく通る声で、
現実へと引き戻される。
見れば、エスタータが勢い良く手を振っていた。

慌てて拳を解いた その手を挙げて、
吟遊詩人に応える。

おれは魔界の空を見上げ、
小さくため息をついた。
 


『 …おう、今行く!




~執行者、了~
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