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ぬくぬくどり

マメミム

[マメミム]

キャラID
: IB818-138
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: デスマスター
レベル
: 130

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マメミムの冒険日誌

2023-12-18 17:06:50.0 テーマ:シナリオ・クエスト攻略

長文)どうしてあなたが(Ver.5.3ネタバレ)

たくさんの犠牲者たちの骸が積み重なって得るものがなかった魔界大戦から、なんとか復興の道筋が見えると新しい大魔王の下で大魔瘴期に備えることになったらしい。そのあいだマメミムはといえば、雑事に追われるあいかわらずのなんでも屋ぶりだった。

趣味は悪いけど人を見る目があるリンベリィがアスバルを支えるゼクレスと、目端が利いて損得勘定ができるベルトロがヴァレリアに従うバルディスタはなんとかなりそうだ。ジルガモットとハジャラハが都の表裏に目を光らせるファラザードも不安はない。あとはユシュカが描いたグランドデザインに従って、新しい大魔王が治める魔界の統治が始まることになる。無精髭を生やしてプロレスラーみたいな格好をするというささいな欠点に目をつぶれば、気宇の大きさではやはりこいつが頭半分抜けている。

だからマメミムがナジーンに代わってコイツを助けるのでよかったよなあとは思うのだ。

勇者姫アンルシアや英雄ザンクローネが特別な存在なのに比べると、盟友とか解放者とかセレドの名誉子供とかプクレット名誉審査員はそれぞれ並列する。それらは栄えある「永遠の2番手」への呼び名だけれど、何者でもないからこそ誰をも助けることができるのがマメミムだ。これとは別に、誰かとマメミムのあいだにだけ通じる唯一無二の関係が存在して、アンルシアが言う私の勇者様とかヒストリカイズフレンドが言うズッ友といった呼び名がある。

だから魔界でのマメミムの立場が、盟友とか解放者とかプクレット名誉審査員と同じ扱いになっちまうけどいいの?とは思ったけどそれはまあそうなるのならしかたない。ふかふかスーツでもなんでも着てやろう。ただ、ともだちを作るのがへたなユシュカにとって、最高の存在ってたぶん大魔王なんかよりも「ユシュカのともだち」だよなあというだけだ。

ところでユシュカが考えた大魔王の構想自体は面白い。

大魔王とは何かという問いかけに、かつてのネロドスは兵士を従える司令官として振る舞った。マデサゴーラは都や国だけではなく世界をデザインする創造者を志向した。前者は魔族も魔物も関係なく平等だった一方で、たぶん彼らの軍団を一歩外に出れば支配が及ばなかっただろう。後者は発想が壮大すぎて、魔元帥ゼルドラドのような地に足をつける人が苦労することになる。

それらに比べて、ユシュカはいくつもの国を束ねる皇帝としての役割を大魔王に求めている。皇帝というのは映画に出てくる邪悪な銀河帝国の支配者ではなくて、古代世界で元首とか大統領とも訳された第一人者、プリンケプスのことだ。国と軍隊を統治している魔王たちに命令できる大魔王。権威では彼らの上にあるけれど、チカラを用いるのは魔王に委ねるといったところだろうか。

もちろん想像でしかないけれど、亡国の王子ナジーンがユシュカに従うことにした理由は、その構想が国を超える壮大なものだったからだと思ってる。ユシュカが命じて建造させた大魔王城が要塞でも宮殿でもスパリゾートマデッサンスでもなく、機能的な行政府としてデザインされていたことを見れば、この想像はたぶんまちがってはいない。じつのところコイツこそ、アスバルの夢想よりもよほど近代的な社会構想を実現させようとしていたのだ。

そうしていれば。

盟友がいなくても勇者とグランゼドーラが存続するように、解放者がいなくてもナドラガンドの竜族たちがヒエログリフ後の世界に希望を持てるように、名誉審査員がいなくても演芸グランプリがひまつぶしにちょうどいいように、大魔王が治める魔界はそれ自体がひとつの社会として、マメミムなんかいなくてもアストルティアと折衝できるようになるだろう。惜しいよなあと思うのだ。

盾島からアストルティアの者が訪れたとの報を聞く。彼らの正体なんて言われずともわかったし、マメミムが魔界でいろいろやらかしていることを彼らが知らずにいたとしても、なんの言い訳も必要なく、アンルシアなら信じてくれると思うからなんの心配もしないでいた。

かつてゴリラ姫と呼ばれたアンちゃんが、雷ゴリラにパワーアップしての再開には物理的に胸をいためたけれど、いざとなれば雷耐性100%を実現できるマメミムに隙はない。アンちゃん専用だったルカニ埋めはやぶさ剣の代わりに、アンちゃん専用のルカニ埋め鳴神つるぎをプレゼントしようと準備する。

アンルシアがマメミムを疑うとは考えたこともない。だからイベントシーンでは語られなかった言葉の続きが、マメミムには容易に想像できてしまうのだ。

「でもどうして、どうしてあなたが大魔王なの?」
「そうよね、あなただものねえ(ため息)」

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