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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ミラージュの冒険日誌

2013-09-14 00:02:42.0 テーマ:その他

なりきり冒険日誌~閑話・ガートラントにて

 牙騒動から数日。街は活気を取り戻していた。天然の洞窟を加工して作られた宿屋には長蛇の列。旅のコンシェルジュが彼らのお目当てだ。福引に一喜一憂する旅人たち。バザーにはいつもの人だかり。ガートラントに日常が帰ってきたようである。
 ヴェリナードに宛てた長い報告書をまとめながらその光景を眺めていると、傍らで退屈を持て余していた相棒のリルリラが、ぽつりと声を漏らした。

 ピュージュ、と……。

 あの旅芸人の行方は、ようとして知れない。プクランドでの目撃情報もあり、既にこの地からは退散したように思えたが、いずれは決着をつけねばならないだろう。
 愉快犯的に国際情勢を操り、混乱に陥れるピュージュのやり方は、掴みどころがなく始末が悪い。人を笑わせ、楽しませるのが旅芸人の道ならば、奴は人を嘲笑い自分だけが楽しむ、まさに闇の道化師だ。
 旅芸人にあこがれを抱くリルリラのことだ。奴に対しても、思うところがあるのだろう。理想を汚す闇の象徴として……

「え? あぁ、うん。それもあるんだけどね」

 ン……? なんだ。他にもあるのか?

「あの服、いいなぁ、って」  ………。そういえば、方向性が似ている。
 どうやらファッションセンスに共感するところがあったらしい。
 いつか衣装目当てに闇に加担しないか、彼女の将来が心配である。


 閑話休題。

 国同士の手続き、後始末もあり、あれから何度も私は王宮に登城している。
 滞在期間が長かったこともあり、この国にも知り合いが増えてきた。おかげでいくつかの興味深い話も聞くことができた。
 例えば、スピンドル兵士長が使った目くらましについてである。
 支給用閃光玉。本来は対人用ではなく、魔物狩りに使用する道具らしい。投げてから光を放つまでのタイムラグと敵との距離、敵の位置を計算して使わねばならず、見かけより使いこなすのは難しいとのこと。
 なんでも、飛行する魔物の鼻先で発光させ、ショックで地面にたたき落す使い方が主流だとか。
 グロスナー王が主催した前回の狩りは別として、一般兵による狩りには厳密な期間制限が設けられている。
 狩猟解禁は間近に迫っており、先の騒動で鍛錬の機運が高まっていることもあり、狩場の予定表は満員だそうだ。

 そんな話をしていると、スピンドル兵士長が後ろから声をかけてきた。たまたまバトルマスターとして鍛錬の帰りだった私の服装を見て、彼はこういった。

「おや、キミもはがねの鎧を愛用しているのかね。私もだよ。やはり使い慣れた装備が一番だな」
 よく見れば、肩周りやアンダーウェア、そして色が違うものの、スピンドル兵士長も同じ召し物だ。ペアルックですか、と近衛兵リッグが真面目な顔で言った。

 コーディネイトを考え直そうか……一瞬、本気でそう考えたことは言うまでもない。

 そんな他愛もない出来事と共に時は過ぎ、私が本国に帰還する日も間近に迫っていた。
 一通の手紙が私の窓に届いたのは、そんな時だった。
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