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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

ライブカメラ画像

2D動画 静止画
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ミラージュの冒険日誌

2021-12-26 18:21:40.0 テーマ:その他

海賊と冬の陽炎(2)~なりきり冒険日誌【※海賊クエストに関する記述あり】

 私の名はミラージュ。マドロック海賊団の見習い航海士……ではない。
 本当の所属はヴェリナード魔法戦士団。つまりゲーダムは、私の同僚である。

 このところ、魔法戦士団は二つの「海賊」の噂に振り回されていた。
 一つはゲーダムが追うハルバルド海賊団。レンドア近海で襲撃と略奪を繰り返す荒くれどもだ。
 かなりの被害が報告されており、一刻も早い逮捕が求められていた。この捜査を命じられたのがゲーダムである。

 一方、私はもう一つの噂を追っていた。
 近頃、冒険者の中に「海賊」を名乗るものが急増している。その多くが、同じくレンドア近海を根城とするマドロック海賊団と接触しているらしいのだ。
 私は一般冒険者を装って彼らと接触し、内部に潜入することに成功した。

「……というわけだが、まさかこんなところで鉢合わせになるとは思わなかったぞ」
「こっちのセリフだ」
 人目を遠ざけた安酒場の一角で、私とゲーダムは情報と文句を交換し合っていた。
 マドロック海賊団はハルバルド海賊団とは対立しており、少し前の戦闘でかなりの人員を失ったらしい。
 そこで冒険者の中から補充要員を募っていた、というわけだ。

「奇妙な話だが、略奪も盗みもしない、海賊らしからぬ集団らしい。木工ギルドにも普通に出入りしてる」
「フン……所詮は海賊だろう」
「ま、もう少し調べてみるさ」
「気楽な奴め……」

 ゲーダムは半ば呆れたような、怒ったような口調で私を問い詰める。

「だいたい、何なんだその帽子は!」
「ああ、やはりピュアブルーは派手すぎるか……? だがマドロック海賊団のイメージカラーがこれでな……」
「色以前に! 魔法戦士団の帽子だろうがそれは! 潜入捜査だぞ!」  ゲーダムは私の帽子の羽飾りを指さした。だが、違う。

「これは魔法戦士団ハットじゃあないぞ。アドミラルハットといって特注の……」
「見た目変わらんだろうが! 外せ!」
「いやこれは外せんだろう! 帽子こそ魔法戦士の魔法戦士たる……」
「潜入捜査だろうが!」

 ちなみに、染色用のピュアブルーダリアも結構な値段だった。

「経費で落ちるかな……」
「知るか! 真面目にやれ!」

 付き合いきれんとばかりにゲーダムは背を向けた。ここの食費は私持ちになりそうだ。
 だが……

「お前の方こそ、さっきの聞き込みは何だ?」

 冗談は終わりだ。私は真顔で彼を振り向かせた。

「突然殴り込みでもかけるようにやってきて"あらいざらい話せ"だと? 真面目に情報を引き出すつもりがあるのか?」

 あまりに強引なやり口だった。あれではかえって非協力的になるだろう。
 私の指摘に、ゲーダムは苛立ちを隠そうともしなかった。

「海賊と関わりがあるかもしれん連中だぞ。お上品にやれるものか!」
「交渉術を学ぶべきだな。効率的とは言えん。それに、ヴェリナードの評判にもかかわるだろう」

 魔法戦士団員は、単なる戦闘員でもなければ捜査官でもない。ヴェリナードの顔であり、国家の威信と面子を背負った存在なのだ。
 故に服装や身だしなみにも気を遣うし、言動についてもそうだ。

「あんなやり方はよせ。あくまで魔法戦士らしく、な」
「……手段など選んでいられるか! 一刻も早く、海賊どもをこの手で始末してやらねばならんのだ!」
「ゲーダム」

 釘をさす。ギリ、とゲーダムは唇をかみしめた。
 妙である。
 私はゲーダムをさほど知らない。このところ魔界での任務が続いていたため、アストルティア専門だった彼とはほぼ初対面なのだ。
 だがそれでも、彼が焦っていることはわかった。感情的になっているように見えた。任務に対して常に冷静であるべき魔法戦士が、いったいどうしたというのか。
 ……私が離れている間に団員の質が下がった……とは、思いたくないが。
 彼は無言のまま席を立った。やはりお代は私持ちになった。

 ゲーダムの背中を見送りながら、私は沈思黙考した。やはり何かがおかしい。
 告げ口をするようで気が引けるが……
 私は次の本国への報告に、ゲーダムの様子について追記しておくことにした。

 のちに私はこの決断を後悔することになる。
 そんな遠回しな方法をとるべきではなかったのだ。
 多少強引でもゲーダムに詰め寄って、ついでに酒の一杯も飲ませて、愚痴の一つも聞きながら事情を聴きだすべきだったのだ。
 そうすれば……事件はもっと、簡単に片付いたかもしれない。

 だがこの時の私に、そこまで先を見通すほどの洞察力は無かった。
 ただ、カミハルムイに舞う桜の花弁が冬の陰りに紛れていくのを見つめ、漠然とした不安を胸に抱くだけだった。
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