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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 140

ライブカメラ画像

2D動画 静止画
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ミラージュの冒険日誌

2026-06-21 22:23:02.0 テーマ:その他

宿屋スィーテの地図(8)~なりきり冒険日誌【注:ver7シリーズのストーリーに関する記述あり】

 振り下ろしの一撃を紙一重でかわすと、魔剣が大地をえぐる。
 飛び散る岩の破片の中、私は横薙ぎの斬撃を繰り出した。赤い輝きが胴を薙ぐ。確かな手ごたえ!
 だが豹の瞳は私を見据えたまま微動だにしなかった。
「ニャーー!」

 ニャルベルトが再び火球を飛ばす。今度の火球はレパルドの胸元を確かに直撃した。炎が弾け、獣人の身体が揺らぐ。追い打ちに二つ、三つ……!

「一気に決める!」

 私は理力を振り絞り、剣を両手で握りしめた。光がレパルドを照らす。豹の瞳は、なお私の右腕を凝視し続けていた。
 振り下ろす!
 ギガブレイクの衝撃が、確かにレパルドの身体を打ち据えた。
 閃光が爆発し、岩山が光に包まれる。魔剣神の肉体はゴムまりのように弾け、吹き飛んだ。
 だが、それでもなお。
 私の右腕はレパルドの絡みつくような視線に捕らわれ続けていた。

「効いていない……?」

 叩きつけられた崖が土砂崩れを起こす。土石流がレパルドを強かに打つ。
 それでもなお、だ!
「あいつどんだけタフなのニャ!」

 ニャルベルトが驚愕とも呆れともつかぬ声をあげた。彼の言う通りだ。あの洞窟で生き埋めとなり、剣で斬られ、火球に焼かれ、崖に叩きつけられてなおレパルドは平然と立ち上がったのだ。

「不死身か……?」

 グランゼニスより切り捨てらしもの。レパルドの口上が脳裏をよぎる。彼が本当に、かつて神から切り離されし半身だったのだとしたら……

『我、神の剣なり……』

 ゆらりと立ち上がったレパルドの刀が奇妙なほど強く輝いた。
 ふと、私はこの怪物との邂逅を思い出した。
 血の匂い。獣の躯に突き刺さった剣。漂う妖気。やがて豹頭の剣士が揺らめくように形を成し……

「身体は仮初……本体は剣か?」

 私はニャルベルトと顔を見合せた。錆びつき、ひび割れた剣。そこに攻撃を集中できれば……

「やってみる価値はあるニャ!」
「よし、合わせろ! リラ、フォローを頼む!」
「アイ!」

 三人で頷きあう。豹頭の魔人が立ち上がるのは、それと同時だった。
 岩肌を背に、剣神が立つ。背の高い木々が崖の上からそれを見下ろす。より高くより雲が見下ろす。せせらぎが静かに音を奏でる。
 風が吹いた。
 ブーツが岩肌を蹴り、私は先陣を駆ける。魔力と理力が私の動きを風と化し、右腕の膂力を倍加させる。リルリラの祈りが私の肉体に加護の光を灯し、ニャルベルトは駆けながら杖の先に魔力の炎を掲げていた。
 レパルドは動かない。否、動く必要がないのだ。彼の"敵"が自ら向かってきているのだから。
 ただ獲物を見据え、太刀を構えるのみ。
 私は剣を、右腕を振り上げる。赤く輝くネレウスソードを。
 剣神の太刀が閃く。普通ならば避けきれなかったかもしれない。
 だが狙ってくる場所がわかってさえいれば、理力により研ぎ澄まされた肉体は一瞬、その剣速を上回ることが出来た。
 身をひるがえし、地を這うように体を沈める。そして見上げる。狙いは豹頭の男ではない。空を切った刃そのもの。
 剣が万色の理力を灯し輝く。その光を螺旋の光条と化して剣先より弾き出す。
 フォースブレイク!
 錆びついた魔剣が悲鳴を上げるのを、確かに聞いた。古刀が不可思議な色に染まり、力の理を狂わせる。

「やれ!」
「ニャーー!!」

 巨大な三つの火球が宙を舞い、レパルドの頭上より襲い掛かる。魔剣は、それを打ち据えようと藻掻きつつ刀身を閃かせる。だが、フォースブレイクが狂わせた理力はニャルベルトの魔力と過剰反応を起こし、自ら引き寄せる!
 吸い寄せられるように大火球が魔剣へと降り注いだ。三つ!

「これもおまけ!」

 リルリラが短杖を空に掲げた。竜巻が風の刃となってレパルドを襲う。真空呪文! 炎が渦を巻き、刀身を削り取る。

『我、神の剣なり! 怒りの剣なり!』

 喘ぐように魔剣が叫ぶ。そして輝く。鈍い光が眼光のように私の右腕に注がれた。
 その右腕を、私は空に掲げていた。
 体内の理魔力を右腕に集中させ、凝縮する。そして目を見開き、それを天に放つ!
 炎の竜巻が岩場を焦がす中、空高く舞い上がった理魔力は一瞬制止した。魔剣が空を見上げる。
 そして次の瞬間、渦の中央に光の瀑布が降り注ぐ。
 エナジーフォール!
 すべてが白く染まる。
 その直前、私は再び声を聴いた気がした。

『我、敵を得たり……』

 静かな声だった。
 轟音が響き渡り、爆光が拡散した。
 砂煙が舞う。
 光と風と炎が揺らぎ、やがて消えていく。
 その先に、豹頭の獣人はいない。
 ただ横たわるように、一本の古刀があるのみだった。
 ひび割れが拡大し、音もなく刀身が砕ける。
 砕けた欠片を風がさらい、ゼニアスの空へと導いていった。
 これが戦いの全てである。
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