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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 140

ライブカメラ画像

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ミラージュの冒険日誌

2026-08-02 23:27:31.0 テーマ:その他

メネト村の戦い(11)~なりきり冒険日誌【注:ver7シリーズのストーリーに関する記述あり】

 戦いが終わり、村には賑わいが戻り始める。防衛隊も撤収を開始したが、主だった者たちはまだ戦場に残り、先の戦いを振り返っていた。
 山道を抜ける風が戦いに火照った体を癒す。ある者は木陰に腰を下ろし、ある者は敵の痕跡を丁寧に調べながら銘々に語り合う。

「しかし」

 と、アスバルが杖で地を突く。

「神獣まで繰り出してくるとはね」
「ああ、面倒な奴だったぜ」

 ヒューザも相槌をうつ。だが……。私は腕を組んで小さく唸った。

「確かに強敵ではあったが……」

 皆が私に振り替える。私はそのまま続けた。

「私は以前にもあの神獣を見たことがある。明らかに、前に会った時ほどの強さではなかった……」

 兼ねてよりの疑問を口にする。魔王はフム、と顎に手を当てた。

「あれだけの数を出撃させたんだ。分散したことで力が弱まってるのかもしれない」

 確かに頷ける理屈だ。しかし……。私はなおも引っかかるものを感じていた。

「言葉にはしづらいことですが……。それ以前に力を出し切れていない……言うなれば、そう……。迷いがあるようにも見えた」
「迷い?」

 一同が首を傾げる。私は軽く頭をかいた。

「いや、私の思い込みかもしれん」

 ……と、背後から小さな足音がした。そして小さな声が。

「あいつは生まれてから、ずっと眠らされてた」

 少年……私は声からそう判断し、振り向いた。誰もいない。

「……だから人と話したこともあんまりない」

 声は途切れず聞こえてくる。私の足元から。
 想定したかなり低い位置、思ったよりも小さな生き物がそこにいた。
 白く小さな、狼。

「……ゼナベスティア!?」
「ラキはゼナベスティアじゃない」
 少年の声で、彼は反論した。ゼナベスティアと同じ、逆立ったたてがみを持つ狼。だがゼナベスティアより一回り小さく、そして何より漆黒のゼナベスティアとは対照的に、白銀の色に輝く毛並み。

「犬がしゃべってる……!」
「ラキは犬じゃない!」

 ニャルベルトとリルリラが驚き、隊長殿は苦笑いだ。ポルテは額に手を当て「仕方のない奴だ」と呟く。どうやら、彼らにとっては既知の仲間ということらしい。
 彼……ラキと名乗ったその狼は、たどたどしく語り始めた。

「アイツは、ねえさ……女神ゼネシアが何故ああなってしまったのかも、村を襲えと言われた訳も、多分わかってない。戦う理由がわからないから、迷う」

 そしてラキは私を見上げ、瞳を輝かせた。暗闇に浮かぶ象牙色の輝きは幼く、しかしどこまでも深い。私はこの小さな獣に、圧倒されるものを感じていた。

「オマエがあいつと話をしてくれたこと、ラキは嬉しいと思った。だから声をかけた」
「それは、どうも……」

 握手を求めたら失礼にあたるだろうか? 白狼が私の手に前腕を乗せる姿を想像し、私は思わず吹き出しそうになった。

「もっとも、力を出し切れていないとはいえ、簡単な相手ではなかった」

 と、私は何とか取り繕う。

「右腕を狙ってくる癖を突けなければ、もっと苦戦しただろう」
「右腕?」

 ポルテが怪訝な顔をした。私は肩をすくめ、冗談半分に答えた。
 あの魔剣神レパルド、そして神獣ゼナベスティア。いずれも私の右腕……そこに握られた剣を異常なまでに敵視していた。ジア・クトの名を出した後は特にだ。

「この剣がジア・クトの体に似ているとでも言うのかな……」

 私はネレウスソードを……水晶の刃を披露しつつ苦笑した。いくらなんでも、ひどいジョークだ。
 ヒューザは呆れ果て、隊長殿も苦笑を漏らしたが……

「右腕……かい?」

 魔王アスバルは鋭く瞳を光らせる。
 ポルテは剣を無視して私の腕をつかんだ。何だというのか? 私は少なからず動揺する。

「神獣の小童よ、見てみるがいい」
「うん」

 神獣の……? ポルテの言葉を噛み砕くより先に、狼が私の手に鼻先を近づける。自然、私は跪くような姿勢となった。リルリラとニャルベルトが異変を嗅ぎつけ、駆け寄ってくる。
 ラキは私の腕を凝視した、狼の頭が私の上腕を行き来する。そして一言。

「オマエの右手、おかしくなってる」
「なんと!?」
 ネレウスソードが乾いた音を立てて地に落ちた。
 ラランブラに吹く風が、小石を転がした。
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