はいどうもー!ようやく涼しくなってきて、生き生きしてるかるみんです。秋ですねえ。なんて言ってると、最近はすぐ冬になっちゃうんですけどね。
今回の絵葉書は狐衣装を着て作ったので、和風x古風をテーマにしてみました。雰囲気重視ですね。メッセージ性強めの普段とは少し毛色が違いますが、風情を感じて頂けたら何よりです。

揺 白 芒
れ き 原
に お
け 面
り が
もふもふ狐衣装で送る第一弾!
俳句の解説としては、季語が芒原(すすきはら)です。ススキは、秋の七草と呼ばれているうちの一つで、この時期になると稲のような穂先をなびかせている景色がよく見られます。穂先部分だけのことを指す場合は、尾花(おばな)とも言います。芒原とは文字通り、ススキが一面に生い茂っている場所のことですね。
アズランの街中に咲いてたので、フレームでぼかして街中なのを隠しています。また、ぼやぼやしてる雰囲気が狐の醸し出す妖艶さとも合っていて満足です。
俳句の意味合いとしては、尾花が風に揺られるのと同時に、狐の白いお面も揺れている。ただそれだけです。全ては読者に委ねています。この狐を神々しいと感じてもいいし、妖しいと感じても良い。
普段はまず伝えたいことが先にあって俳句を詠んでいるのですが、今回はそういうのがないですね。たまには、こういうのも趣深くて良かったです。

雁 藍 わ
渡 色 た
し 深 つ
き み
や
情緒溢れる第二弾!水面に反射する月光が綺麗で良いですね。
俳句の解説としては、季語が雁渡し(かりわたし)です。雁渡しとは、秋に吹く北風のことを言います。雁(かり がん)はカモの仲間で、冬の渡り鳥としても有名です。雁が渡り鳥として北から戻ってくる時期が秋の訪れる季節でもあることから、雁渡しが秋の季語になっています。
また、わたつみは古語で海のことです。わだつみやかいじんとも言い、漢字では海神と書きます。現代人には、ゲームで海の神様として馴染み深いですね。西洋ではポセイドンと言います。大昔はかいじんと読む場合なら海の神様を、わたつみと読む場合は海そのものを指していたようです。
俳句の意味合いとしては、藍く澄み渡る海を眺めながら、秋の北風を浴びている。月の綺麗な秋らしく、水面に照らされる月明かりが美しい。そういう感じです。鳥である雁にあやかって、フレームも羽根を使用して雰囲気度アップ。
風情たっぷりに仕上げられて大満足です。いかがでしょうか?

狐 常 宵
の 世 闇
子 誘 に
う
雰囲気抜群の第三弾!
俳句の解説としては、季語が宵闇(よいやみ)です。去年もこの季語で詠みましたね。厨二病なので、この魅惑的な響きに抗えません。宵闇とは、十五夜を過ぎて月の出が遅くなった時期に、月が出ていない夜の時間帯を指します。
俳句の意味合いとしては、月光も差さず暗く不安を感じる宵闇に、常世(とこよ)へ誘うは狐の子。常世とは、隔世 幽世(かくりよ)とも言い、あの世や冥府、神域のことを指します。狐にはそういう伝承がたくさんありますからね。何処に連れて行かれて何をされるかは、ご想像にお任せしますね?

尾 あ 紅
を な 葉
垂 美 た
ら し り
す や
モフモフ尻尾を全面に押し出すラストで締め!
俳句の解説としては、季語が紅葉(もみづ)です。紅葉は、こうよう もみじと読み、秋になって葉が赤色や黄色に色付いた様子を指しますね。もみづとは、古語で秋になると葉が紅葉することを指します。もみづという動詞の名残りで、現代に続くもみじという言葉になったようです。
たりは、完了や存続を意味する接続助詞です。秋になって紅葉している(完了形)様子を表しつつ、その景色が美しいという次の文に繋げる役割ですね。
俳句の意味合いとしては、秋になって木々が紅葉している。ああ、なんて美しい景色だろうか。いつもは上を向いている尻尾が、感動のあまり思わず垂れ下がってしまった。
狐の生態には詳しくないのですが、狐はイヌ科の動物ですからね。犬の尻尾が垂れ下がる時は、リラックスしている時や気の抜けた時などです。まあキツネもワンコみたいなもんでしょってことで、紅く染まった景観に見惚れて、思いがけず気が緩んでしまった。そういう感じです。とにかく尻尾が可愛いので、細かいことは無問題!!
狐ドレアを存分に活かした今回の絵葉書シリーズでしたが、良い感じに作れてよかったです。確かな満足。おわり。