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紅蓮の羅刹王

マユラ

[マユラ]

キャラID
: HF944-321
種 族
: オーガ
性 別
: 女
職 業
: ストームカイザー
レベル
: 140

ライブカメラ画像

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マユラの冒険日誌

2026-06-04 19:47:15.0 テーマ:その他

ウェナの碧い海と蒼穹の執事

21 Kill me till the end①

「グッハッハッハ……役にも立たんゼーエン如きに、よもや主のお前がその身を犠牲にするとは! 奴を捨てた方が、まだ万に一つでも勝機があったかもしれなかったがなぁ!」
 見下ろすウングラの目線の先で片膝をついているメギウスの足元に展開されていた磁界シールドは既に効力を失っており、俯いたその全身から黒煙が噴き出すその姿は微動だにしない。もはや一言も発することのない黒騎士を前に、
「念には念を入れて、粉々に踏み潰してくれるわ! さらばだメギウス、あの世で島の連中が待っているぞ!」
 今まさに踏みつけようとしたウングラの足が、背後から聞こえた僅かな音に反応してピタリと止まる。
 油断なく振り返ったその先――崖の淵から這い上がろうとしている腕からは、闘竜の生命力が静かに、だが確かな息吹を感じさせながら燃え上がっていた。
「やはり生きていたかい、セバス殿。だが、もう一歩だったな……無様に這い上がった後で、バラバラになったメギウスとの再会を楽しむんだな!」
 ウングラが言い放つと同時に容赦なく踏みつけ、地響きが空洞内に轟く――が、その感触に違和感を覚えて再び上げられた足の下に、力尽きていたはずのメギウスの姿はなかった。
「馬鹿な、奴はとても動ける状態ではなかった……まさか!?」
 慌てた様子のウングラが脇に目をやると、そこには既に救い出したメギウスを抱きかかえているセバスの後ろ姿が、足元を吹き抜けた疾風の余韻と共に佇んでいた。
「何という疾さ! だが一緒ならば好都合、二人まとめて叩き潰してやるまでよ!」
 先程まで崖から這い上がろうとしていたはずのセバスが見せた超加速に驚きはしたものの、依然として圧倒的なフィジカル、そして超回復を備えた自身の優位性は揺るがないとばかりにウングラが一歩踏み出そうとするも、
「――俺がいつまでも寝たままだと思ってるのかよ、クソ兄貴!」
 左足首に抉られるような痛みが走り、堪らずウングラの巨体がバランスを崩して膝を折る。その足元では――紫電のドームに巻き込まれて倒されたはずのゼーエンが、強大な紺碧のオーラを纏ったタイダル・スクラッチを振り抜いていた。
「グアァァッ! おのれ、死に損ないが! この期に及んで、まだ俺の足を引っ張ろうというのか!」
「今思えば、親父はあんたの内に秘めた性質を見抜いていたんだろうさ……クソ真面目な仮面の裏に隠された、その下劣な正体をな」
 メギウスのメディカルデバイスと魔装の自己修復機能、そして絶体絶命の危機を主によって守り抜かれたことにより、本調子には到底及ばないものの、どうにか動けるレベルにまで持ち直したゼーエン。
 そして――ウェナブルーは、既に宙を舞っていた。
 ゼーエンが作った刹那の間隙を見逃すことなく、ウェナブルー・アルシオンがウングラの頭上で閃く。セバスの着地と同時に、斜めに裂かれた巨獣の眉間から激しく噴き出す紫の鮮血。
「ギィヤアアァァァ! おのれ、おのれェェ!」
 喚きながら奥へと転げ回るウングラから目を離すことなく、セバスとゼーエンの両雄が並び立つ。
「待たせたな、先輩よ。二度までも俺を守ってくださったマスターのためにも……この戦い、負けられない!」
 二度までも?――ゼーエンがふと漏らした言葉に僅かな引っかかりを感じるセバスだが、今はそれを気にしている場合ではない。
「無論です。貴方の拾った命、存分に役立てていただきたい」
「ああ……言われずとも、やってやるさ!」
 クールに強敵を見据えるウェナブルーとは対照的に、熱く闘志を燃やすアズール・ドゥジエム。その脳裏には、かつてメギウスと邂逅した時の記憶がありありと蘇っていた。

〜21 Kill me till the end②へ続く〜
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