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剣聖

レシア

[レシア]

キャラID
: QA391-539
種 族
: 人間
性 別
: 男
職 業
: スーパースター
レベル
: 116

ライブカメラ画像

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レシアの冒険日誌

2015-05-21 22:13:59.0 テーマ:その他

其は世界のなによりも白く  4




かつての聖都には魔物がひしめいていた
塩で埋め尽くされた道路の上
襲い来る魔物たちの撃退に追われる
そもそもの数が多すぎてレシア一人では
攻撃を引き受けきれないのは明らかだったので
敵を見つけ次第、リチアが範囲呪文の詠唱を開始
それをかいくぐって接近した魔物をレシアが葬ることとした
「いやー、ほんと、めっさ沸いてくるね!」
詠唱の合間にリチアが叫ぶ
他の冒険者たちも到着してきているらしく
各所で戦闘の轟音が轟いている
普通の話し声ではかき消される
「おま、毎度毎度、舌かむぞ!」
レシアも負けじと叫ぶ
実際、詠唱と詠唱の合間に話すわけで
レシアとしては危なっかしくて見てられない
そもそも、呪文詠唱は普通の会話とは
根本的に違うらしく
中には詠唱と会話を同時にこなす猛者もいるというが
それでも見てられないのに変わりはない
「レシアも、さ!戦士離れした
破壊力よ、ね!!」
などと性懲りもなく叫んでくる
実際、レシアの元までたどりついた魔物は
残らず片手剣で吹き飛ばされているが
一介の戦士にこれほどの破壊力は出せない
「鍛え方が違うんだよ!!」
などと叫びあいながら前進していくうちに
なんとも言えない怪しさを
醸し出す場所にたどりついた

「いや、これ怪しすぎんだろ」
異国風の階段はいくつもの鳥居に
囲まれて地下へのびている

「リチアーー!はよ!こっち怪しいのあるぞ!」
そう言って振り向くとーー



リチアが少し離れたところにうずくまっていた














ラ・エシェルは魔物の巣窟だ
隙を見せれば襲い来る魔物の餌食になる
そんなことはリチアにもわかっているはずで
ならばなぜ、こんなところでしゃがみこんでいるのか

「リチア!どうした!ケガでもしたのか!?」
そう言って駆け寄るレシアに気づいて
顔を上げたリチアの瞳には涙が溢れていた
「どうしたんだよ、なんで泣いてんだよ」
事態が飲み込めず問いかけることしかできないレシアに

「ごめん、レシア……もう、時間みたい…」
そう言ってリチアはレシアの目の前に
自分の指をかざした





白かった。それはまるで人のものではないかのように
なんだ、なんで、どうして、うそだ、だって
思考が制御できない
パニックに陥るまいと踏みとどまるのがやっとで
「なんで……薬のんだのに……」
そう言うことしかできなかった
そうだ。塩化を抑える薬を飲んだはずだ
リチアがレシアと自分の二人分をもらったはずで
……レシアはリチアが薬を飲むところをみてはいなかった



「お前……薬……のんだ……か……?」
やっとしぼりだしたレシアの問いに
リチアは困ったような顔を浮かべながら
「薬……ね。数たりなくて、私1個しかもらえなくて
他にももらえてない人もいて
だから……仕方ないの」
「なにがだよ!」
考えるより先に言葉が出た
「なにが仕方ないんだよ!なんで、なんで!
なんで自分で飲まなかったんだよ!
なんでオレなんかを自分より優先したんだよ!
オレなんか、オレなんか……!」
レシアはそこで言葉に詰まり、リチアが話し出す
「昨日……さ。結局、話せなかったけどさ
私……もう嫌なの
私はもう、一度家族を見捨てちゃったから
次があったら……次は見捨てたくなかったの」
「そんなの……!」
オレだって同じだ。とは言えなかった
嗚咽が言葉を邪魔する
いつの間にか大粒の涙がいくつも
自分の目から流れ落ちているようだった
「私はもう助からないけど
まだ、レシアには時間があるから
世界……救っちゃってよ」
そう言って笑う


なんでだよ。なんでそんなに笑えるんだよ
オレばっか泣いてバカみたいじゃないか
せめて最後くらいオレにもかっこつけさせてくれよ
「ご、ごめ…!ぎの、話、きかなぐて……!」
嗚咽でうまくしゃべれない
しかしリチアはそんなこと気にしていないかのように
微笑み、レシアを優しく抱きしめた

ああ……もう肌の弾力すら無機質に変わりつつある
「大丈夫。私しってるもん
レシアはとっても優しい人
私のために慣れない戦士の真似事をしてくれたり……さ」
思わずリチアの顔を見た
「なんで……」
「ふふ。教えたげない」
そう言ったリチアの顔はもう血色を失いつつあり
その目からは塩の塊がこぼれだしている
それでも彼女は笑顔を壊さず
レシアを抱きしめる腕に力を込めた
レシアも応えるように抱きしめる
無機質になった肌でも
温度を感じられるように強く、強く

リチアが耳元でささやいた
「だ、い、す、き……」











 
そしてまた一本
世界に塩の柱が増えた
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