レシアの冒険日誌

ドクターれっしーの診療所












はじまるよヽ(・∀・)ノ

























「次の方どうぞ」


















『はぁろーーーーえぶりばでーーーーぃ！』




「はろー」





『あーはーん？きーこえないわーー？？
おーけいわんもあ！はぁろーーーー！』




「看護師さん、ちょっと名刀・斬鉄メスを持ってきてください」



『ほわっ！？なによ、あいさつは大切でしょぉ！？
気持ちのよい関係は気持ちのよいあいさつから始まるのよ！』



「出来れば関わりたくない」



『おぉう、今どきコミュ障じゃやっていけなくてよ、ドクター』





「だれだおまえ」





【ご存じないんですか！？】


【今をときめくカリスマダンサー
圧倒的スマイルをひっさげて突如ダンサー界に現れた新星
そのスマイルとパッション迸る他の追随を許さないダンス、
そしてなによりギャラリーに何かを届けるそのメッセージ性あふれる
歌声…。老若男女に知れ渡る才能のビッグバン！
歌って踊れるカリスマ、レディ☆REREさまですよ！？】
















「いまのだれ！？」








『ふ…あたしの追っかけは神出鬼没…
あたしの行くところならば例え個室トイレでも
現れるわ』




「人としての尊厳は無事かカリスマ」



『カリスマはトイレしないわよ！！！』



「何年前のアイドルだおまえは！！」



『そんなことよりあたしの話きいてよ』




「話の切り替え下手か！」



『ちょっと最近、ダンスしすぎて喉を痛めちゃって』



「どんな踊り方したら喉にダメージがくるんですか」



『ボンメタよ』



「ボンメタ？？」




『あたしの冴え渡るビッグバン感性が完成させた
老若男女を虜にする全く新しいスタイル…
盆踊りヘビメタよ』


「ここまで魅力を感じないものも珍しいよ！！」



『あたしのデスボイスにのせて
あたしが盆踊りをするのよ
ミスマッチ イズ ベリーマッチはニョーベル芸能賞を
贈呈された歴史に名を残す名曲よ』



「想像しただけで痛ましいことになってるんですが」



『あたしのスーパーノヴァ感性は迸ることしか
知らないからボンメタにとどまることはないわ
他にもボンパ、盆ラップ、ボンクラシックにボンカロイド…
あなたに合う一曲が必ず見つかるわ』



「その盆踊りへのこだわりはなんなんだ」



『芸大で盆踊り専攻してたの』



「納得しちゃったよいやだもう！！」




『でもね、いまのあたしの喉では
みんなを惹き付ける盆踊りが出来ない
お願いドクター！お金はいくらでもだすわ！
あたしをもう一度、ステージに立たせて！！！』



「いや他ジャンルに頼りすぎなんだよ…
ちなみにおいくら？？」




『ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ(呼吸が止まるような金額)』




「オペをはじめる！！！！」













『いぎぃ！？ぐ、げぼぁぁぁ！！！』



『ま、も、いや！！！！じぬ！じぬ！！
のどいらなヴぁぁぁぁ！！！！！！』






【うふふふ、あははは、えへへへ】

※予定を変更してしばらく関係ない映像をお楽しみください














「オペ終了。報酬は指定の口座に振り込んでおくように」




『ドクター、ドクター！！声が！声が出るわ！！！
いまのあたし、史上最高よ！！！まさに宇宙的感性！
いまなら歌える！きいて！あたしの最高の一曲…　
ボペラ！！！！』





「え、いや、ちょ、それは」

















『…センキュー』





「…お、お代はいりません……
またの来院を心からお待ちしてますレディ！！」