2016年10月13日(木)の掲載内容
みなさん、こんにちは。プロデューサーの齊藤です。
2016年10月13日(木)、「ドラゴンクエストX」においてチート行為に関わったユーザー5名を、警視庁が被疑者として書類送致 したことが発表されました。
今回の書類送致は、「ドラゴンクエストX」において行われた、外部ツールを併用し通常の操作ではできない方法でゲーム内アイテムを生産する、いわゆる『チート行為』、また、実行者に対してその『チート行為』を勧奨し手助けする行為が、現実世界の「私電磁的記録不正作出・同供用罪」「私電磁的記録不正作出幇助・同供用幇助罪」にあたると判断されたことによるものです。
この件については、昨年の11月に当社から警察に相談を行い、捜査への協力を続けてきましたが、捜査結果を待って対応するよう慎重を期して進めていたため、このタイミングでのお知らせということになりました。
なおこのチート行為に関連して、開発・運営チームは29件のアカウントに対し、永久停止の処分を行っています。長らく続報がなかったことで、経過を気にされていたみなさんにはご心配をお掛けしてしまい、申し訳ございません。
今回の発表にもあるように、『チート行為』は、ゲーム上の規約違反だけではなく、現実世界の違法行為として罪に問われる場合があります。軽い気持ちで行わないよう、くれぐれもご注意いただきますよう改めてお願いいたします。
「ドラゴンクエストX」では、みなさんに安心して楽しんでいただける環境をご提供するため、チート行為をはじめとする利用規約上禁止している行為についての調査や厳格な対処を行っていますが、これからも不正行為への対応やセキュリティの向上に全力で取り組んでまいります。
今後とも「ドラゴンクエストX」をよろしくお願いいたします。
2015年12月11日(金)の掲載内容
テクニカルディレクターの青山です。
この度はお騒がせしてしまい、大変申し訳ありませんでした。
12月8日(火)のDQXTVにてお話させていただいた内容を、あらためてお伝えします。
チート問題概要
調査によりチート行為が確認されたアイテムの中から、話題に多くあがっていた「スレイプニール」という両手剣を参考例として、★★★が作られた数をグラフにしました。
横軸がスレイプニール制作しようとした回数、縦軸が★★★ができた数、それをある一日のキャラクター毎に調べたものです。各点それぞれがあるキャラクターのこの日のスレイプニール試行数と★★★成功数を表しています。平均して50%前後の★★★成功率に対して、極端に成功率の高いキャラクターについて調査したところ、セキュリティーホール(サーバー不具合)を狙って通常操作ではできない方法で悪用していたことが確認できました。これがチートと呼ばれる行為になります。これらのチート実施アカウントおよび関連アカウントにつきましては既に永久停止としております。また、この件について警察と相談もしており、私(青山)からも詳細をお話させていただいています。
このセキュリティホールについては、2015年11月12日(木)に修正していますので、現在は同じ方法を使うことはできません。
アストルティア経済への影響
次は、アストルティア経済への影響についてです。「スレイプニール」の★別生産数遷移と★別生産割合遷移をグラフにしました。このグラフからは、チート実施者の活動が多い週では、最大10%程度の影響があったことがわかります。
次に、「武器鍛冶」全体での★別生産数遷移と★別生産割合遷移をグラフにしました。
2015年1月1日まで遡って調べたところ、ある時点からチート活動が行われていることがわかりました。
しかしこのグラフではその影響よりも、バージョン3.1[前期]から生産数が激減している方が目立ちます。
なおそちらは「汗と涙の結晶」の仕様変更によってRMT業者の活動を抑えることができたことを表しています。
このことから、今回の件がアストルティア経済に与えた影響は、個別の影響は少し認められますが、経済全体への影響はほぼ無いと言えます。
また今回のチートは、無限に何かを産み出すものではなかったため、アストルティア全体のゴールドの総量には影響を与えておらず、インフレにはなっていません。そのため結論としてはやはり、経済全体への影響はほぼ無いということになってしまいますが、職人をされている方、コツコツとゴールドを貯めてきた方など、多くの方に不快な思いをさせてしまったと思います。深くお詫び申し上げます。
今後の対応について
セーブデータ巻き戻し・アイテム回収?
セーブデータの巻き戻しおよび、アイテムの回収は実施しません。
チート実施者は不正をしていましたが、作成されたアイテムデータ自体には全く問題がありません。他のアイテムと同等ですし、流通も正当に行われています。不当に得していた人も既にアカウント永久停止済ですので、これ以上不当に得することもありません。
技術面の強化
重ねての説明になりますが、本チートで悪用されたセキュリティーホールは、不具合修正済みです。
今回の修正に加えて、更なるセキュリティー強化を実施します。
運営不正/バックドア/特定のお客様との癒着
このような噂があるようですが、当然ながらありません。
「ダイス」のしぐさで遊ぶ行為
遊びのひとつとしては引き続き問題ありませんが、その結果で高額なゴールドを「とりひき」する行為は制限する方向で検討し、暫定的にバージョン3.2[前期]で、「とりひき」のゴールド上限額を1回100万ゴールド(仮)とさせていただきます。
その後も高額なゴールドを他のキャラクターに渡す方法については、必要に応じて郵便なども含め、また1日の合計額制限なども検討します。
今回のご報告内容は、以上となります。
今後もセキュリティ向上につながる施策は継続して行って参りますが、悪用を企む人にヒントを与えることにならないよう、原則としてその情報は公表しないものとさせていただきます。
しかしその中でお伝えすべき問題が発生した際には、このようにお伝えいたします。
今後とも「ドラゴンクエストX」をよろしくお願いいたします。
2015年11月26日(木)の掲載内容
みなさん、こんにちは。プロデューサーの齊藤です。
今回の件について、引き続きご心配をおかけしております。
お騒がせしてしまい大変申し訳ございません。
今回の件についての続報をお伝えします。
前回のご報告以降、継続して調査を行い、新たに9アカウントが不正行為に関与していた事を確認しましたので、該当するアカウントへ永久利用停止の対処を行いました。前回お伝えした分と合計し、29アカウントが現時点での永久利用停止の件数となります。
今回の件をはじめとした不正行為の調査・対処については、引き続き力を入れて対応していきます。
先日、これまでの調査結果を元に、所轄の警察署へ相談に行きました。
今後の対応に影響が出かねないため、詳しい内容についてはお話することはできません。また、詳細な話を書いてしまうと見よう見まねで試そうとする方が出ないとも限らないため、十分な説明ができずに申し訳ございませんが、この点についてはご理解いただければ幸いです。
様々な情報が拡散していることにより不安を感じている方もいらっしゃるかもしれませんが、データの改ざん等を防止するための対策、不正行為の調査・取り締まりは引き続き厳しく行ってまいります。
これからも「ドラゴンクエストX」をよろしくお願いいたします。
2015年11月18日(水)の掲載内容
みなさん、こんにちは。プロデューサーの齊藤です。
昨日、チート(データを改ざんする不正行為)を行ったプレイヤーが、処罰されてしまったことや、どのようにしてチートを行っていたかをインターネット上に公開したことで、皆さんにご心配をお掛けしてしまったため、この件についてコメントを出すことにしました。
今回の不正行為および、それを拡散する行為は、それだけ重大な問題であるという認識です。
また、今回の件でインターネット上にあがっている話題には、多くの虚偽情報があることも確認しています。ゲームのデータを簡単に改ざんできるような情報がまことしやかに流れていますが、そのような事実はありません。インターネット上での情報を安易に信じることの無いようにご注意いただけたらと思います。
今回の件では、プレイログを遡り、不正行為への関与を確認した20アカウントを対処しており、引き続き調査を継続しています。今回の件に関わらず、現状発見済みで修正されていないデータの改ざんはないため、その点もご安心ください。
また、今回の件は非常に悪質なものであるため、情報を取りまとめたうえで、警察に相談します。
チートだけに限らず、多種多様な不正行為に対して、何か手をうてばそれに対して別のやり方で対応してくるというイタチごっこが、発売から現在まで続いていることはまぎれもない事実です。
これは「ドラゴンクエストX」だけではなく、同様にほかのオンラインゲームでも重要な問題です。ただし、そういった不正行為と我々開発・運営チームは、日々戦っていることを改めて表明させていただきます。
これからも不正行為の取り締まりは厳しく行ってまいります。
また、皆さんに安心して遊べる環境を提供するべく、尽力してまいります。
引き続き「ドラゴンクエストX」をよろしくお願いいたします。