二次創作
4.5までのネタバレ
妹のミーナがエックスの自宅で暮らすことになった。
ある朝、眠っていたエックスが耳を劈く爆音に叩き起こされた。
エックスが緊張しながら一階に降りると、ミーナが錬金術の器具が並べられた部屋、通称「実験室」から顔を覗かせてウインクしていた。
「ごめんお兄ちゃん。爆発しちゃった〜」
実験室からは煙が立ち込め、爆風のためか内部は散乱しているようだ。
「そんな危険な練金するなよ!」
「えー。でも爆発くらい、ウルベアでは普通だったけど。」
「ほんとかよ」
「ほんとよ!」
「じゃあミーナ。キィンベルに行こう。錬金術師が多いから、ミーナの錬金術が本当に普通かわかるだろ。」
〜ゼフの店〜
リンカはエックスの妹が錬金術を披露したいというので、興味津々でミーナの手元を見つめていた。
お手製の錬金釜にミーナが慣れた手つきで素材を入れようとすると、リンカが制止した。
「なんだその手順は!」
「え、いつもこうしてるんだけど」
「一歩間違えば爆発するよ!」
エックスが噴き出すのを尻目に、ミーナは懐から分厚く仰々しい書物を取り出した。
「これが私が参考にしてる錬金術師の著書よ!5000年前だったら、ちょうど彼が影響を与えていた時期だと思うんだけど、知らないの?」
リンカが表紙を覗き込むと頭を抱えた。
「やっぱりか。ミーナちゃん。確かに彼の錬金術は一時期主流だったけど、あまりに危険で多くの錬金術師が犠牲になったんだ。」
「え」
「このキィンベルではすでに彼の錬金術は規制されている。その本も禁書扱いだろうね。取締りを受けたくないから、それ持って早く出て行ってくれないかな。」
リンカは背後で怯えている魔法生物たちを一瞥した。
「この店を吹っ飛ばされたくないし。」
二人は店を後にした。
「やっぱりミーナの錬金術は危険なんだよ」
「そうかもしれないけど、キィンベルの規制が厳しすぎるのよ」
「どうしてもやりたいなら誰もいない屋外でやってよ。吹っ飛んでも助けに行くから。原型を留めてれば...多分。」
「そんなヘマしないわよ...多分!」