日本ファルコムのドラゴンスレイヤー英雄伝説の最新作「黎の軌跡」を終えました。
黎は「くろ」と読みます。
前作の「創(はじまり)の軌跡」、前々作の「閃の軌跡4」がイマイチだったのでもうあまり期待していなかったのですが、
なかなかどうして、今回は面白かったです。
舞台はゼムリア大陸東部のカルバード共和国。
リベール王国、クロスベル自治州、エレボニア帝国と来て、とうとう最後に残ったステージです。
主人公は裏解決屋という要するに公的機関には相談しにくい訳ありの事件を解決する仕事をしている人で、
まあ特務支援課や遊撃士協会と似ていますがそれより更に法に囚われず自由に動ける感じかな。
最初はどこにでもありそうな小事件を解決していきますが次第にそれらが繋がっている事が判明して、背後にある巨悪の存在が露わになってくる。
というパターン。
この軌跡シリーズはとにかくリリースされるペースが早い。
もう次の「黎の軌跡2」が秋に出る事が決まっています。
ドラクエもFFもテイルズも昔と違ってどんどん発売間隔が長くなっていく中、ファルコムは本当によくやっているなと感心します。
しかしながら良し悪しでもあるのです。
低予算・ハイペースのためだと思われますがキャラのグラフィックとボイスが中途半端。
どのキャラもほとんど同じ顔なのです。輪郭はもちろん特に目の描き方が。
脇役ぐらいならそれでもいいと思うのですが、主人公のヴァンですら前作のリィンとそっくり。服は前々作のロイドみたい。
そしてたくさんの声優を起用しているわりにボイスありのセリフが少ししか無い。
登場時にキャラ名と共に「CV:石川由依」とかゲーム中に仰々しく紹介してくるくせに最初の挨拶だけ声有りで途中から文字だけになってズッコケますw
また、二人で会話しているのに一方だけボイス有りでもう一方(しかも主人公)が文字だけという興醒めなシーンも多々。
サブクエとかならまだわかるのですが、メインストーリーでそういうのはちょっとねぇ。
この不満点は今回に限った事ではなく「閃の軌跡」以降ずっと同じ。
そんな中途半端な手抜きをするぐらいなら、3Dグラフィックなんてやめて最近流行りのHD2DとかSFC風のままで良いと思うのです。
しない理由は・・・
水着コスチュームとかDLCを売り上げるためでしょうね知ってますよ。
ボイスも今更無しにするのは無理でしょうから「零の軌跡」の様に登場人物を少なく絞って、もしくは主だった登場人物だけボイスありにして、そのかわりフルボイスにする。
そうすれば予算内でハイクオリティの作品にできると思うのですけどね。
あと、結構誤字脱字などミスプリが多めでしたw
テキスト量が多過ぎるんじゃないかな?
もう少し全体的に短くダイエットした方が良いかなと思いました。
まあそれらの欠点を含めても今作は良かったかな。
次にどういう事件が起こるのか全くわからず読者に予測させないストーリー展開は「零の軌跡」に近いものがあって退屈しませんでした。
このシリーズは既に何種類も出ているので未プレイの人はどれから手を出せば良いか判らないと思います。
「空の軌跡」がスタートではあるのですか、オススメはその次の「零の軌跡~碧の軌跡」です。Revolution版(フルボイス)の方ね。
ストーリーが秀逸であればグラフィックなんてSFCレベルで十分なのだという事を如実に語る作品。