グランゼドーラ城。
ア「ねぇ、勇者アンルシア」
勇「なぁに、盟友アンダーソン」
ア「俺が今こうやって話かけている君は、なんというか【モニターの中の嫁】みたいなもので現実に存在している勇者アンルシアではないんだよね?」
勇「あなたが言っている意味はよく分からないけど、確かに今こうやってあなたと話をしている私は実体ではないわね」
ア「それでもこうやって意思の疎通が出来るということは、俺の知っている勇者アンルシアで間違いないんだよね?」
勇「ええ、間違いないわ」
ア「記憶も経験も思い出も?」
勇「一緒に大魔王マデサゴーラを倒し世界を救ったことも、ね」
ア「そうか、間違いないのか……」
勇「どうしたの盟友アンダーソン?今日のあなた、少し変よ?」
ア「顔面の話なら後にしてくれ」
勇「そうは言ってないわ。それに顔面は少しじゃないもの」
ア「傷つくからっ!そういうことじゃないからっ……!!」
勇「怒鳴らなくてもいいじゃない。じゃあいったいどういうことなの」
ア「じゃあ君はVer3が開始してから何年経ってるか知ってるのか!?」
勇「ヴァージョン?なんて?」
ア「2015年4月30日開始だよ!?もう2年以上経ってるんだよ!?」
勇「落ち着いて盟友アンダーソン?あなたの言っていることはいつもわけが分からないわ」
ア「この2年の間に君がいなくなり、主要NPCもいなくなり、一番問題なのはフレンドがどんどんいなくなってる事なんだよ!!」
勇「私がいるじゃない」
ア「実体じゃないってさっき君自身が言ったばかりだろう!?」
勇「じゃあ早く助けに来てね?」
ア「Ver.3始まった時から2年間ずっとそう思ってやってきてるよ!!」
勇「いい?盟友アンダーソン?私たち勇者と盟友は簡単に諦めてはいけないの?わかる?」
ア「諦めるとか諦めないとかそういう問題じゃないんだよ!見えない壁が!門が!領界が!安全確認が!邪魔をするんだよ!!」
勇「安全確認」
ア「そうだよ!?よく分からない理由で先延ばしにしているうちにみんな俺の前からいなくなった!この辛さが君に分かるか!?」
勇「わからないわ」
ア「え……」
勇「わからないわ」
ア「あ、わからないのね……」
勇「私は今、自分自身の力だけではどうしようもない状況に置かれているの。とても不安なの。だからね、盟友アンダーソン」
ア「うん」
勇「あなたの力が必要なの」
ア「俺の……力……」
勇「そう、盟友としての、ううん。盟友としてじゃなくて、一人の男として」
ア「一人の……男として……」
勇「私を、王女アンルシアを助けに来て」
ア「そうか……、君は勇者である前に王女……、一人の女子だったね……」
勇「えぇ、その通り。はやぶさ改で会心連発する私も、一人の女の子なの」
ア「お姫様を助け出すのが本来のドラゴンクエストであり、女子を守るのが男子の役目だった……」
勇「だんだんあなたらしくなってきたわね。それでこそ私の盟友だわ」
ア「うおぉぉぉ、君を助け出して○○○○するぞ!待ってろぺったんこ!」
勇「そこまで自分を出せとは言ってないわ。あと、ぺったんこじゃないもん」
ア「ありがとう勇者アンルシア!おかげで元気が出たよ!」
勇「そう、それは良かった」
ア「待ってろ!Ver3.5後期!!」
勇「こんなに単純な人が世界を救っただなんて、それこそ間違いじゃないかしら」
それでも俺はドラクエ10を続けるよ。
あ、そういえばドラクエ30周年おめでとうございます(忘れてた)。