ラベンダーの冒険日誌

アストルティアのある所にアリとキリギリスが
住んでいました。

二匹は毎日おしゃべりをしながら楽しく過ごしていました。

しかし、そんな中でもアリさんは来たるべき決戦に
向けてレベル上げをしたり、裁縫に勤しんだりして
コツコツと努力をしていました。

一方、キリギリスは毎日毎日遊んでばかり。
アリさんの忠告も耳に入らないようです。


アリ　「ねぇ、レベル上げしなくていいの？」
キリ　「えーめんどい。蒸れたいーー」












アリ　「ねぇ、オーブ取りにいこーよ、お金になるよ！」
キリ　「かったるいわー。友達に会ってくるぅー」












やがて時は過ぎ、その日は来ました。

アリ　「災厄行くよ！」
キリ　「えー！イヤじゃぁ！」


勿論許されませんでした。


この日、キリギリスは辛くも勝ったのですが、
アリさんをはじめ、みんなから助けられまくり、
命からがらほうほうの体で災厄の王から逃げ延びたのです。





キリギリスはここでようやく気付きました。

「あぁアリさんはこのために色々言ったり誘ったり
　してくれてたんだ。それなのに私は真剣に聞かず
　こうやってイタい目にあってしまった！」

キリギリスはアリさんにお礼をしに出掛けました。
しかし時既に遅し。
アリさんは「しばらく旅に出ます！夏には帰るよ。
その時まで元気でね！」と言い残しアストルティアから
いなくなってしまったのです。


キリギリスは泣きながら手の中の自力では到底使えそうにない
ガイアとバラモスのコインを見つめるだけでした。



　　　　　　　　　　　　　　　　　《おしまい》





















しばしの別れ。
夏よ早よ来い。