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妖精図書館の大盗賊

マリサ

[マリサ]

キャラID
: LF144-036
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: バトルマスター
レベル
: 133

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マリサの冒険日誌

2024-01-21 22:04:05.0 テーマ:その他

私のストーカー 後編

______橋の上______

カズ『やっと来た。待ち侘びたよ』

 なんか、偉く態度がでかいというか...ラスボス感があるな...世界の半分くれちゃいそうだけど...

マリ『もうやめにしようぜ』

カズ『やめるわけないじゃん!wマリサとずっと一緒にいたいんだからさぁ!マリサもみんなみたいに僕を無視するの?存在を!ねぇ!』

マリ『何を言ってるのかわからないぞ。現にこうやって向き合って話してるじゃないか。確かにフレンド切ったのは悪かったけど』

カズ『どうせ僕は除け者扱いだよ。僕が挑戦したって、みんなバカにするし、無駄なんだよね。』

セン『挑戦?まりちゃんがなんか馬鹿にしたんか?』
カズ『学校のやつらだよ!』

 あぁ、そうか。そっちの話、か。

カズ『努力も全部無駄なんだよねきっと。頑張ったって意味ないんだよ。』

マリ『・・・だから、カズもそんなやつらみたいに、誰かの挑戦を馬鹿にするのか?』

 私は思い出す。二週間前に彼が初心者のサイクロプス戦に口出ししたことを。

マリ『元々そんなやつじゃないんだろ。カズはさ』

カズ『・・・』

 カズは黙ったままでした。笑って怒って感情のコントロールが出来てないみたいだ。でも今は、そんな彼に少し寄り添いたいと思った。

マリ『頑張れとも言わない。学校に行けともね。きっと散々言われてるだろうから。でも、でもな、カズを馬鹿にした連中みたいにはなるなよ。サイクロプスに負けたって、挑んだってことは残る。それもきっと思い出になるし、未来の自分を作りあげるんだ。』

 私は彼を助けたい。風泣き峠で彼とまた海が見たくなったから。

カズ『マリサは僕のこと好き?』

マリ『挑戦する勇気を持ったカズが好きだぞ』

カズ『そっか...ありがとう。もう帰るよ』

 そう言うとカズは立ち上がり、ルーラストーンでどこかへ去っていく。明日も来るだろうか、と思っていたが、彼はそれ以降来なくなった。

______1ヶ月後______

セン『まりちゃん、ワイの家に来て欲しいんやが』

 センシに呼ばれて、引っ越したばかりの家からルーラストーンでセンシの家へ。

マリ『で、なんか用か?』

セン『ふっふっふ。会わせたいやつがいるんや』

 なんだ会わせたいやつって。と思ってると、センシの家から出てきたのはカズだった。ちょっと体がビクつく。

カズ『こんにちは』

マリ『こ、こんにちは』

セン『なにやら話したいことがあるそうやで。まりちゃんに』

マリ『一体どうゆう状況なんだよ...』

カズ『すみません、わざわざ来ていただいて。久しぶりにお話したくなったんです』

 なんかキャラ変わってね?こんな礼儀正しいやつだったっけ?

セン『そや!また海見に行けばええやろ。デートやなデート』

マリ『うるさいわ!はっ倒すぞ!・・・まぁ、でもいいぞ。また行こうか。』

カズ『はい!』

______風泣き岬______

 海の波の音。またこうして2人並んで座り、海を見ている。不思議なものだ。あんなことがあったのに、ストーカーさんとまた海を見てるんだから。

マリ『最近はどうなんだ?調子いい感じ?』

カズ『はい、学校に行ってます』

マリ『おぉ、そっか。いいね。』

カズ『みんなにとっては当たり前ですけど、僕にとっては、大きな挑戦です。』

マリ『そうだな。頑張ってるな』

 彼なりの挑戦。馬鹿にするとこなんて一つもない。
カズ『今日はお礼と謝罪を言いたかったんです。僕と出会ってくれてありがとうございます。そして、迷惑かけてすみません。』

 人間ってこんな短期間にここまで変われるものなのか...

マリ『ううん、いいよ。』

カズ『ありがとうございます。・・・そういえば、引っ越ししたんですね』

マリ『色々あってな。私の家なくてびっくりしただろ?w』

カズ『はい。隣の家のセンシさんの翼持ってたのでそれで来ました。』

マリ『そっか』

 彼はそう言うと、私にとりひきの申請を送ってきます。中身はセンシの家の翼でした。

カズ『もう、あなたには近づかないです。これで最後にします。』

マリ『・・・』

 私は翼を受け取ります。これは、きっと、彼なりのケジメなんでしょう。

マリ『カズ』

カズ『はい』

マリ『少しずつだ。無理に、一気に頑張らなくて良いんだ。継続していくことが大事だぜ。そして、1日1日に感謝して生きよう』

カズ『そうですね、そうします。・・・もう、行きますね』

マリ『わかった』

カズ『あなたのことは忘れない』

 彼はルーラストーンを取り出してどこかへ飛んでいった。私は風泣き岬の海の音をもう少し聞いて帰ることするのでした。
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