イリアんちの家具を求めて、ガタラ住宅村にやって来た。
石造りの装飾が施された建物が美しい。
家具屋をのぞくと伝統的なデザインのタンスやベッドが並んでいた。
家具を物色した後、せっかくなので他の地区ものぞいてみることにする。
採掘現場地区、水没遺跡地区、本来の役目を終えた場所を住宅村として再利用している。
現代と古代、それぞれ人の手が入った名残を感じる、とても落ち着くところだ。
いつか手に入れたい自分の家を想像しながら、ぷらぷらと3つの地区を歩き回った。
日が暮れておなかも空いてきたので、お酒が飲めそうな小料理屋へ入る。
店員におすすめをきくと、今日入荷したばかりの上質なドワーフ酒を出してくれた。
「んまっ!」
ひとくち味わってすっかり気に入り、イリアへの新築祝いにひとタル譲ってもらうことにした。
「じゃあ、お酒は後日取りに来させますので~♪」
店を出ると気持ちのいい夜風がほほをすり抜けていった。