着いた・・・・!
ドルワーム王国!
ドワチャッカ大陸でいちばん大きな都市。
砂漠を掘って造られた都市の周りを、高い城壁が囲う。
ど真ん中にそびえ立つ水晶宮は、ただただ圧巻で、無数の灯が光をたたえていた。
来ちゃった・・・。ドルワーム王国。
まさかオイラが、こんなとこまで来れるなんて。
じわっと目頭が熱くなってくる。
涙目がバレないように、うつむき加減で行き交う冒険者たちに紛れた。
城下町へは、神カラクリで降りるらしい。
そういえば、小さいころ神カラクリ好きだったな♪
用事もないのに乗り降りしてたっけ。
ドキドキしながら乗ったドルワームの神カラクリは、とても静かで止まり方もなめらかだった。
ひとり感動していると、物知りな町の人が、ドルワーム王国の高い技術は古代のドワーフが遺してくれたものだと教えてくれた。
話をきいてもう1回乗りたくなって、反対側にある神カラクリに向かう。
扉が開き、再び高台に戻ってきたとき、水晶宮を貫く大地の箱舟が見えた。
!!あんなところ走ってる!!
いつか・・・いつかあそこから、大地の箱舟に乗りたい!
城壁の彼方に消えていく、黄金色の乗り物を見送りながらそう思った。
・・・・なんでだろ。
別にオイラがつくったわけじゃないのに・・・・
神カラクリも水晶宮も・・・なんかすごくて・・・
うまく言えないけど・・・
オイラ、ドワーフでよかった。
あれ?
あの楽器もってる人、アグラニで見たことあるような・・・。
んー・・・・思い出せないや。