別チームに所属する末っ子キャラの日誌が、この頃メインを凌ぐ量になっているので、たまには長女(?)のリブシェで書いてみたいと思います。
ちなみに今回の日誌は、ひじょ~~~~~~に下らない実話を書き殴ります。
最近嫌な事があった、悲しい事に見舞われた方に、細やかな笑いを提供出来ればと願って止みません。
それでは、ゆる~い本文へお進み下さい。
5月中旬の、夕方の話です。
外で一服していた上司が、屋内に戻るなり深刻な表情で言いました。
「リブさん、この辺で山羊さん飼ってる人を知らない?」
「山羊さん…ですか」
「さっき、俺がタバコ吸っていた辺り、草酷かっただろう? そろそろ草刈りしないと物置が開かなくなる」
「そうですねぇ…」
私の上司、基本的に温厚である。但し時々、真顔でボケをかましてくる。
そこそこお堅い職種ではあるが、私も余裕がある時は上司のボケにとことん付き合う。
「山羊の知り合いはいませんが、近所で豚飼ってらっしゃる◆◆さんに相談します?」
「◆◆さん家の豚ちゃんか~。でも草刈りに豚って、あんまり聞かないよね」
「せいぜい羊ですよね。…ああ、山羊で思い出しました。◎◎長は、■■橋の河川敷に山羊がいたのってご存じです?」
「■■橋の所に? 今もいるの?」
「もう10年以上も前の話です。当時、橋の近くのお宅で山羊飼ってた人がいて、天気の日に河川敷によく放していましたよ」
「気づかなかったな~」
「ある日、その山羊に災難が降りかかりました。近所の男子高校生が、山羊の背に乗ろうと奮闘していました。着ていた制服から、☆☆高校生とバレました」
「で、その生徒は山羊乗り成功したの?」
「残念ながら、ものの見事に振り落とされていました」
「盗んだ山羊で走り出す…とはならなかったのか」
「バイクじゃなくて、はい」
「しかし、今年は5月だと言うのに、もうこんなに気温高いってどうなってるんだ?」
「暑くなると、あの連中が大挙して押し寄せますよ?」
「今年もか…」
「はい」
「アレより体の小さいアリンコが入って来なくて、どうしてアレが侵入するんだか」
「入り口の辺で絶命しているのは分かる気がしますが、奥の金庫室の隅に転がっていたのには、敵ながら天晴れと思いました」
「アレのサイズから言ったら、歩いて北海道に出掛けるようなもんだろう?」
「恐らくは」
「先日、知り合いの店のオーナーに、ダンゴムシに悩まされていないか聞いてみました」
「答えは?」
「白い蛾や羽アリっぽい虫に辟易するけど、ダンゴムシは来ないみたいです」
「そうか~ウチだけのお客さんか。リブさんの前の職場はどうだった?」
「隣が凄い藪だったんで、蚊と蜘蛛とミミズ天国でした。あとヤマカガシが2回出たかな」
「蛇、平気なの?」
「我が家の物干し台の下で、時々寝ていますよ」
「ダンゴムシなら、まだ可愛い方か」
「そりゃ、夏に出る『アレ』よりは」
「『アレ』ね」
「はい」
「なかなか成仏出来ないのでしょうか」
「悪さをしないからいいんだけど、困るっちゃ困るよね」
「私が存命中にお会いしたのは3回でした」
「前任者が亡くなったの、6月だったよね」