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自宅の菌類

アオマリモ

[アオマリモ]

キャラID
: RU977-303
種 族
: ドワーフ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

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アオマリモの冒険日誌

2017-10-09 13:22:13.0 2020-12-20 20:50:33.0テーマ:その他

街談機関 その5「ガタラ財宝発掘倶楽部」12

「うーーーむ、あれで本隊と衛兵らが鉢合わせたら、連中、あとで文句言って来るかもね…『なーぜ時間まで陽動できなかったんだあああ!!』って感じで」

「そん時は『時間ってなんですかあああ何分もたせろとか言ってなかったじゃないすかあああ』って誤魔化すか」

「うん、僕ら頑張ったしね、突入出来る時間は稼いだしね」

「分け前交渉は泥沼になりそうだけどな…」

と、俺らは呑気に仕事のあとのことを話した。
無事に報酬を受け取れるかは強盗団本隊の連中の働きにかかっているが、そっちはもう俺らの知ったことではない。元々の依頼はこなしたんだから、あとは強盗団の連中に頑張ってもらおう。いや、花火上がってないから、本当は終わってないんだけど。

「うーん」

「なんだね、歯切れが悪い」

「いや、さっきの衛兵…ああいう真面目そうな手合いを思い切りバカにした挑発やって、ちょっと悪いことしたなあ…」

と俺が珍しく反省したようなことを言うと、怪盗もどきは毛虫を見たような顔をしてきた。

「…君今更そんなことで悩むのかね!こーいうセコイ仕事してる分際で、いちいち相手方の事情なんて気にしちゃやってられんだろうに」

と怪盗もどきは苦言を呈してきた。
裏クエストやってれば、人間的にほめられないことをやる方が多いんだし、そりゃあそうなんだけどさ。
でも気が咎めるものは咎める…って言っても、どうにもならないことは目に見えてるので、俺は何も反論しなかった。

…まじで何やってんだ俺は?何が悲しくてカタギの連中にケンカ売る商売やってんだろ。

「あ、ちょっと待て。これ脱出どーすんだ、俺アバカム使えねーぞ」

「本隊の助けは期待できそうにないね。まあ、心配ご無用」

と言って、怪盗もどきは自分のシルクハットを頭から下ろした。
シルクハットの円筒の内側をまさぐった怪盗もどきは、その中から針金を取り出した。
どうやら、シルクハットの内側に隠しポケットがあるようだ。俺は素直に感心した。怪盗の恰好は形だけではなかったようだ。

「…っはー、流石怪盗もどき」

「白雷の怪傑と呼びたまえ」

「どっちかと言ったらせこいコソドロっぽい」

「それは君だろう!盗賊のクセしてアバカムも使えないなんて」

「それ、お前もじゃないの」

「うん」

この野郎、自分のことを棚に上げやがって。 

怪盗もどきは、簡易牢の閂に針金を差し込み、ガチャガチャと音を立て始めた。

「…衛兵に見られたらいよいよ出るとこ出る羽目になるよな、この光景」

「ちょっと静かにして、集中できないから」

「ああ、悪い。どのくらいかかるんだ、それ」

「ベストタイムは1時間20分」

「長ェっ!」

「だまらっしゃいっ!こういう細々した作業は苦手…って、あ」

不意に、怪盗もどきが台詞を切った。

どうした、と言いそうになった直後、すぐに理由がわかった。
遠くの空から、ヒュルルルルル…と独特な風を切る音が聴こえてきた。
ついに、強盗団が花火を打ち上げたのだ。

花火が打ち上がって花開くまでの1,2秒間、俺ら2人は固唾を飲んで空を見上げた。
作戦成功の場合、黄色い花火が打ち上がると裏クエスト屋の店主から聞いた。そうすれば、無事にクエスト終了だ。この牢から脱出すれば、俺らは普通に寝床に帰れる。
一体何が出てくる?
そうこう考えているうちに、ドーーーーンッという爆発音が響いた。

果たして、空に花開いたのは赤いドクロの花火だった。
2人揃って唖然とした。

「…えーっと…」

「え、何、ドクロって何?事前に説明あった?」

「なかったと思う」

「どういう意味だと思う?」

「う~ん、ドクロって言ったら普通不吉な意味合いだよな…病気とか毒キノコとか…」

「赤いのも不気味だね~」

「うん、ひょっとしなくてもこれ…」

俺と怪盗もどきは、お互いに渋い顔をして叫んだ。

「あいつら、失敗しやがった!!!」

(続き・http://hiroba.dqx.jp/sc/diary/127254852654/view/5120417/)
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