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自宅の菌類

アオマリモ

[アオマリモ]

キャラID
: RU977-303
種 族
: ドワーフ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

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アオマリモの冒険日誌

2020-03-29 19:04:31.0 2020-03-29 19:08:14.0テーマ:その他

街談機関 その5「ガタラ財宝発掘倶楽部」36

夢を見ている。

目に見えるのは、数字ばかりだった。

93485279302883521590426857156843818763565418043802169715053895846506217358928423698150651585841697532563183824563982476328032185…

そうした調子の数字の羅列が、延々と並べられた視界だ。
右を見ようと左を見ようと、数字ばかりが目に映る。まるで目に直接、数字だけを書き殴った紙を貼り付けられたような感じだ。
数字以外、何もない視界だった。

一体、いつからそんな状況に身を置かれたのか。思い出そうとしても、目の前の光景から目を離せなくて、どうしても頭が働かなかった。
そういう調子なので、自分が何者で、自分がどこにいるのかも、答えが出せなかった。
体を動かすのも億劫で、食べ物もろくに食べていないのに、不思議と腹は空かなかった。

それら数字ばかりの海をぼーっと見つめること、幾星霜。

---私の声が聞こえるか?

突然、数字以外のものが目に浮かんだ。

『声』ではなかった。無機質な文字だったので、語りかける相手が男性なのか女性なのか、どんな感情のこもったメッセージなのかもわからない。

なにかヒトならざる者の雰囲気を感じ取った俺は、その『声』の主に「あんた、死神か…?」と聞いてしまった。だって、こういう異常な場所に現れるのは、死神か何かだとしか思わないだろう?

相手は驚いたようで、しばらくの間なんの返事もなかったが、やがて

---さてね。君はどう思う?私にも自分が何なのか、よくわからないんだ。でも、『死神』も間違いではないかもね。

と答えた。

---君も随分な目にあったようだ。こんな呪文をかけられたのは、ここ数百年で君だけだろう。何があったか説明できるか?

わからない、としか答えられなかった。何しろ、自分が誰かもはっきりと思い出せなかったから、何が原因でこの『数字の海』へ放り込まれたかなんて、わかるはずがなかった。

---『数字の海』、ね。これはそんな綺麗な概念ではないよ。君の脳内を埋め尽くしてしまった、巨大なゴミの集積だ。

ゴミ?ゴミって、どういうことだ?

---本来、100年は運用に耐えるはずの記憶領域を、意味のない数字が塗りつぶしてしまっている。何も思い出せないのは、この『数字の海』のせいだ。処理しきれない大量の記憶を詰められたせいで、君の脳がパンクしてしまったんだよ。あるものにとっては『宝のカギ』だろうが、君にとっては全く無用の代物だ。

そうか、ゴミを詰められたのか。
俺は子供の頃、意地悪な同級生に騙されて、バッグの中に紙くずをパンパンに詰められたことを思い出した。少し重くなったカバンに気付かないまま家に帰って、親に驚かれたことがある。

(続き・https://hiroba.dqx.jp/sc/diary/127254852654/view/6150701/)
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