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自宅の菌類

アオマリモ

[アオマリモ]

キャラID
: RU977-303
種 族
: ドワーフ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

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アオマリモの冒険日誌

2021-04-07 22:35:57.0 2021-04-07 22:45:16.0テーマ:その他

街談機関 その6「マシラの舌」1


読者諸賢に聞きたいことがある。

諸君は、自らのことが好きだと、自信を持って言えるだろうか?

俺は、なんとも歯切れの悪い言い方で申し訳ないのだけど、この問いかけに対してYesともNoとも言い切れない。

以前に自分が成し遂げた大仕事をあげつらって、『だから自分は自分のことが大好きだ』と答えようか?いやいや、そんな恥知らずな物言いは主義に反する。俺のような半端者は、もっと部屋の隅っこでうずくまってるような謙虚な主張を立てるべきだ。

では、同じく過去の大失敗をつらつら書き下して、『だから自分は自分のことが大嫌いだ』と答えようか?確かに大失敗は何度となく繰り返してきたけど、だからって自殺に逃げ込むくらい悲観した人生観を持ってるわけでもない。そういう手合いなら、もっと早い段階でヴェリナードの貴族の家で自爆テロを起こしている。

では、結局のところ、俺は俺のことをどうと思っているのか?
そこは、『好きなところもあるし、嫌いなところもある』と答えておこう。
何か手ひどい失敗をしたら、自分で自分に愛想をつかすけれど、そういうことは酒を飲んで忘れよう。
何か大手柄を上げることができたら、セルフ祝勝会を挙げて贅沢な食事をしよう。ただしすっぴんかんにはならないように。

何が起こるかわからない人生で、自分という存在とは、何があっても最後まで付き合っていくことだけは確実なこと。イベントのひとつやふたつでいちいち自分の評価を乱高下させちゃあ疲れてしまう。
ほどほどに自分のことをほめて、時には卑下して、最後まで付き合っていこう。それが人生というものだ。

…などと達観したことを書いているが、上記のような人生観を得るまで、かなりの紆余曲折があったことは付け加えなければならない。
特に、ここまで語ってきた出来事…3億ゴールドの借金を抱えて、四方八方を走り回っていた時期は、俺は俺のことが嫌いだった。
頭が回らずに大人に騙された自分が、すぐに頭に血が上る自分が嫌いだった。
借金取りや裏クエスト屋の店主が課すクエストの日々は嫌いではなかったけど、そんな状況に身を置いた自分は嫌いだった。

だから、今から書くことは、いろいろな経験を経た今の俺だからこそ書ける話であって、当時の自分に書けといったって、顔面殴られて終わりそうなことである。

今から書くものの中には、自叙伝的な内容が多分に含まれる。過去編というやつである。
「自叙伝的なくだんないことを書き綴るつもりはないからネ」というような文言で始まる有名な小説もあるし、俺も普段なら自叙伝なんて究極のナルシストが書くもんだよバカヤロウコノヤロウと主張するところだが、にも関わらず、俺は俺のことを語るわけである。

なぜなら、それは当時の出来事---借金返済生活を送る羽目になった、その原因たる出来事につながるからだ。
これまで長ったらしく語ってきた、あるいはこれからも長ったらしく語っていく事象に対し、俺という男の半生についてもまた書いておかなければならない---と判断した故に、俺は俺のことを書こうと思う。

…まあ、別に全部が全部重要な話ってわけではないんだが。
これは、俺がこれからの人生を生きていくための、ひとつの『反省会』のような文章でもある。俺が俺のために、俺の半生を書く。それもまた自己愛。

だから読者諸賢においては、適当に読み飛ばしてもらっても構わない。俺も諸君の立場ならそうする。

妖怪に頭をまさぐられた男の戯言、ということで、ひとつ。話半分に聞いてほしい。

(続き:https://hiroba.dqx.jp/sc/diary/127254852654/view/6619461/)
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