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自宅の菌類

アオマリモ

[アオマリモ]

キャラID
: RU977-303
種 族
: ドワーフ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

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アオマリモの冒険日誌

2023-09-13 15:38:06.0 2023-09-13 15:46:57.0テーマ:その他

街談機関 その7「勇魔跳梁」31


 「メルトアを撃破して得るもの」の代表例は…メルトアの持ち物、金銭。あとは――経験値か?
 忍者の経験値稼ぎが目的として、メルトア戦からそんなとてつもない知見が得られるか…という点には疑問が残る。現状の忍者たちの強さを考えても、大抵の物事には困らない気がする。
 メルトアの持ち物を狙っている…も、なんかしっくりこない。店主はコレクター気質だ。なんか便利な道具をメルトアが持っていたとして、並大抵のものなら店主が既に代替品を持ってるか、いつでも入手できそうなものだ。とすると、書類や身分証の類だろうか?いや、メルトアは所属不明で通ってるから、身元がわかるようなものは持ってないだろうし、店主の私物を奪われた線も薄い。この二人、聞く限り一回しか接触してないんだし。

 ……ダメだ、わからん。俺は心の中で匙を投げる。わからないから、推測するしかない。
 この状況で店主が得られるものとしたら、それがなんにせよ『将来への投資』のような側面は否めないはずだ。イコール、即時的なリターンは見込めないもの。つまり、今どうしても手に入れないといけないものではない。
 であれば――何か明確なメリットか、致命的なデメリットを提示できれば、メルトアから手を引かせることができる。
 …はずだ。ような気がする。だったらいいな。自信ないわ。

 というか、これが店主の私情や個人の展望ではなく、『誰かからの依頼でメルトアを殺さないといけない』だったら、詰む。店主の性格で、一度交わした契約を撤回するはずがないからだ。この線だったらどうしようもない。どうしようもないから、この可能性は考えない。

 ――よし、目標は決まった。次、本番いこう。

 「もう一個確認したい。俺の背中に乗ってるエルフのおっさん、こいつは四日前、『ゴズ渓谷にいたか』?」

 「――いたね」

 店主はごく簡潔に答えた。

 俺はその返答に、一瞬、かぁっと頭に血がのぼった――
 やっぱりそうか、この野郎。やりやがった。

 裏クエスト屋から受注した三つの裏クエスト、その一つ目。『いやしの雪中花の採取』。四日前、俺はそのクエスト達成のために、オーグリード大陸のゴズ渓谷を探索していた。
 その日、俺は『白い忍者』と遭遇した。雪山においてウサギのような速力を発揮した彼に追いつくことはできず、取り逃がした。その後の探索で『いやしの雪中花』を発見できなかったことから、俺はその『白い忍者』が花を取っていったと推測した。
 花を採取し損ねた俺は、店主の計らいで百五十万ゴールドを補填に受け取ったのだが…この話の面白くない後日譚を、昨日ポポムから聞いてしまった。
 この裏クエストの依頼人、トラム・ベルウッドが『いやしの雪中花』を手にして、その高速栽培法を確立したという。将来的に得られる巨万の富と引き換えに、裏クエスト屋には、クエスト報酬として三億ゴールドを払っていたというのだ。
 当初、俺に支払われる予定だった報酬金は二百万ゴールド。そもそも、ベルウッドからの報酬が三億ゴールドもあったということを聞かされていない。知っていれば、もっと報酬金を増やすように交渉していたものを、このオーガの店主はあえて伏せていたのである。

・続き:
https://hiroba.dqx.jp/sc/diary/127254852654/view/7586609/
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