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自宅の菌類

アオマリモ

[アオマリモ]

キャラID
: RU977-303
種 族
: ドワーフ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

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アオマリモの冒険日誌

2024-03-30 22:55:33.0 2024-03-30 23:01:05.0テーマ:その他

街談機関 その9「それから」7


 ……とはいえ、既存の攻撃呪文やその他の魔法で、当時の状況を再現するのは難しい。例えば、コップの底面はきれいに切断されていたため、熱量変化呪文(メラ、ヒャドなど)ではない。切断というとバギ<真空呪文>が思い浮かぶけど、あれはゴォッとかヒュボッとか、もうちょい濁った音がするので、『パァンッという破裂音』とは合わない……という感じで、それらしい呪文候補が思い当たらない。何か可能な手段があるとすれば、それは複数の呪文を組み合わせたものだと思われる。
 じゃあ、結局何をしたのか――私が考えたのは、こういう仮説よ」

 ポポムはごそごそと自らの道具袋をまさぐると、二つの物品を取り出した。分厚いハードカバーの本――冒険の書と、糸が結び付いた木製の赤い玉。恐らくけん玉の先っちょの部分である。
 用意がいいな、という感想と、なんでけん玉?という疑問が同時に浮かぶ。

「前提として、私が知る限りキリンと呪術王カワキにしかできないこと――固有技能(ユニークスキル)がある。これをフル活用した仮説が、今回の話よ。
 キリンはこのスキルを<拡張>と呼んでいた。面と向かって能力の詳細を聞いたことはないので、あくまで推測だけど――多分、『呪文の魔改造』を可能とする技術よ。
 なぜ『魔改造』なのかというと、<拡張>をかけた呪文の効果が、元の呪文からかけ離れたものになるからよ。実際に見た事例では、メラガイアー<極大焼失呪文>を<拡張>した結果、巨大な火球ではなく『炎の槍』を生み出したケースがあるわね。どの程度の改造、逸脱が可能なのかは知らないけど、呪文の形質を著しく変化させるのは間違いないわ」

「な、なんだそりゃ……」

 ポポムの話に啞然とした。キリン絡みではもう何度も驚かされているが、話が上がるたびに弩級の設定が出てくるから呆れてしまう。何回度肝を抜けば気が済むんだ、あの女。

「正直、こんなスキルが出てきた時点で、推理のへったくれもなくなるのよね……呪文が前提にある上、その呪文も自由に改造できるとなると、打てる手はほぼ無限と言える。暗殺者にとっては鬼に金棒ってやつよ。キリンが『暗殺者の王』と呼ばれる所以がこれ、と言っても過言じゃないわね。
 ……とはいえ、私が知る限り、<拡張>を無尽蔵に使ってる感じでもないのよね。何らかの使用制限があるのかも……と今回は考えることにするわ。
 というところで、ようやく仮説が説明できる状態になった。今回の仮説は、私が実際に見た<拡張>の事例を組み合わせたものよ」

 ポポムはまず、けん玉の糸の先をつまんで持ち上げ、玉を空中に吊り下げた。

「<拡張>呪文、その一。クモノ<捕縛呪文>。通常は床面に設置し、踏んだ者を魔力の糸を縛り上げるトラップ呪文――なのだけど、キリンのそれは異なる。超接着力・超硬度を持つ一本の糸を生み出す、そんな呪文になる。
 なにが『超』接着力なのかというと、それこそなんでもくっつく。木材はもちろん、鉄骨や金属だろうと、一度くっついたら魔力が切れるまで接着し続ける。
 例えば、二本の鉄骨を強力に接着して、その片側を吊り下げても、剥がれない。さらに切れない。一本の蜘蛛の糸で、建築資材の重量を支え切れる。エコかつ強力な便利素材――と、本人は触れ込んでいたわ。
 一番わけがわからないのは、メラ<火球呪文>のような『呪文エネルギーまで接着できる』ことね。物理法則を超越した挙動、呪文の面目躍如といったところよ」

 ポポムは、現代の魔法学でも荒唐無稽な話をすらすら語った。他の魔法使いや賢者が聞いたらひっくり返るんじゃないか。
 ……聞いているこっちは頭が痛くなってきたが、ポポムの無表情を見るに、大真面目な事実なんだろう。

・続き:
https://hiroba.dqx.jp/sc/diary/127254852654/view/7767815/
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