『あの光に向かって走るんだよー!』
ランタンに言われるままに、短い脚をフル回転させて走り続けます。
後ろからはガルルルルルルルルル…ダシッダシッダシッ…と何かが追いかけてくる音が聞こえています!
あああ、怖いよー!おとうさーん!おかあさーん!
無我夢中で光に飛び込みました!
ぴょーーーーん!
何と光の先はお家のお庭でした。
光はペットのタンスの口につながっていたのです!
唸り声も足音ももう聞こえてきません。
ああ~良かったぁ!
やっと帰ってこられましたが、妖精の姿になっているのを忘れてるようです。
これでは家に帰れませんよ?
その時です、いきなりボフンと煙が上がって、変な人たちが現れました!
≪ハァーイ☆私たち妖精女王とエルフ姫でェーッす☆
あなたにかけられた姿写しの魔法を解いてあげに来たんだよ!≫
え!なんでそんなことしてくれるの?
≪私の美しい妖精姿を映したはずのあなたが、そんなちんちくりん毛玉ちゃんだと私の沽券にかかわるからよ☆つか早く戻って≫
酷い言いぐさの妖精女王ですが、はんにゃらほんにゃら何かを唱えると
≪えーーーーーーい☆≫
ぼぼぼぼわわわああああああん
わぁ!元に戻ったよ!やったぁありがとう!これでお家に帰れるよ~
≪ではさらば!☆≫
エルフの姫はなにしに来たんでしょうね?
でもこれでお家に帰れるね、良かったね!毛玉ちゃん!
つづく
え?つづくの?