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ガオー牙王

イッキュウ

[イッキュウ]

キャラID
: MO364-367
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 魔法使い
レベル
: 137

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イッキュウの冒険日誌

2025-06-02 10:54:04.0 2025-06-02 10:58:09.0テーマ:その他

光を継ぐ者達 閑話 骨の玉座

沈黙の玉座に、骨の音が響く。
ギィ……ギィ……と、誰かの歩みが闇の広間に刻まれていた。

高くそびえる黒き玉座。その背に絡みつくは無数の骨
砕け、軋み、積み重なった骸の王座。

その中央に、何者かが座していた。

目を開けてはならぬ。
声を発してはならぬ。
その姿を、語ってはならぬ。

それが“王”の掟。

名を語られることもなく、魔王はただ――

「喰らう」のみで、万物を支配していた。

玉座の間には、魔王の二人の眷属が跪いている。

一人は白金の仮面をつけ、漆黒の法衣を身に纏う、誰もその素顔を知らない男。
その名はハーゼル。王の側近にして参謀。

もう一人は、骨を宝石のように散りばめた着物を身にまとい、体から冷気を発する冷酷無慈悲な女、その名はクラウナ。

「赫翼のルーガ……討たれました」

ハーゼルが低く、厳かに告げた。

玉座は動かない。王の気配も、言葉もない。
だが、確かに“何か”があった。

空気が……震えたのだ。

「リク、セリア、そして……震天の槌の継承者バロム」

クラウナが、唇をつり上げる。

「三闘士の名を継ぐ者たちが、揃い始めたわ。ルーガは見誤ったのよ。
あれはただのドワーフじゃない。選ばれし、“光の継承者たち”」

言葉とは裏腹に、クラウナの指先がふるふると小刻みに震える。
彼女の胸に渦巻くのは、冷酷な使命感ではなかった。
――セリア。
あの気高く、愚かで、誰よりも愛しい存在。

脳裏に浮かぶその姿に、クラウナは怪しい笑みを浮かべる。

「……私が、壊してあげる」

誰にも聞こえない声で、クラウナは呟いた。
誇りも、理知も、優しさも――全部、砕き尽くして、その心ごと抱き締めるために。

ハーゼルは黙したまま、玉座の下へ頭を垂れる。

「――ご命令を。次なる“災厄”をお与えください、我が王よ」

「……ハーゼル」

それは声だった。骨の奥底から響くような、古の咆哮にも似た声。

「汝に、選別を命ず。次なる使徒――血哭のゾルグを目覚めさせよ」

ハーゼルの指が、わずかに震えた。

「……畏まりました。我が王」

「クラウナ」

「……はい」

「光の継承者たちに影を落とせ。
その前に、見せねばならぬ。“正しき恐怖”というものを」

クラウナは微笑み、ゆっくりと首を垂れた。

「ふふ……ええ、ええ。今度は“殺し”ではなく、“砕いて”あげましょう。
誇りも、絆も、希望も……全部」

それが“仕事”ではない。
彼女にとっては、何よりも甘美な“儀式”だった。

「私の術で、少しずつ、ゆっくり、セリアを……私だけのものに」

玉座の奥から、骨を噛み砕くような咆哮が響く。

それは世界の裏側で、確かに進行する“終焉”の胎動だった。

その日、空は静かだった。
だが、世界は確実に“喰われ”つつあった。

骨の玉座に座す王は、未だ眠りの中。
だが――その眼は、確かに、継承者たちを見ていた。

第三章に続く
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