目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

ガオー牙王

イッキュウ

[イッキュウ]

キャラID
: MO364-367
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 魔法使い
レベル
: 137

ライブカメラ画像

2D動画 静止画

写真コンテスト

{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 

イッキュウの冒険日誌

2025-06-04 12:19:14.0 テーマ:その他

光を継ぐ者達 第三章 夜明けを紡ぐ者達 第二話砕かれた証

第二話 砕かれた証

――加護を得られなかったのは、自分だけ。

山を下る道すがら、セリアの胸を締めつけるのは、ただ一つの思いだった。

(なぜ……?)

岩肌を渡る冷たい風が、頬を切り裂く。
だが、胸の奥に渦巻く痛みの方が、はるかに鋭かった
「セリア……」

背後から、リクの優しい声。

「無理に言わなくていい。でも……僕は、セリアを信じてる」

「……ありがとう、リク」

セリアは顔を上げることもできず、ただ歩き続けた。リクの優しさが、今は胸に突き刺さる。

バロムも、無言で前を行く。だが、彼の背からは確かな気遣いが滲んでいた。

(私は……“光の継承者”なんかじゃない)

山神イプチャルに、見透かされた。
心の奥に隠していた、決して許されない“偽り”を。
「っ……!」

そのときだった。

突如、風が逆巻き、空気が一変する。

「……来るぞ!」

バロムが鋭く叫び、大槌を構える。

空から――漆黒の影が降り立った。

「ご機嫌よう、セリア」

微笑みながら舞い降りたのは、女――クラウナ。
その頬は紅潮し、瞳は狂気に濡れていた。

その後ろから、巨体が地を割るように現れる。
鉄仮面をかぶり、巨大な処刑斧を振るう、地獄の執行者――血哭のゾルグ。

「ッ、あれは……!」

リクが、声を呑む間もなく。

「グォアアアアアアアアッ!!!」

咆哮。
大地が震え、岩が砕ける。
殺気が空気を焼く。

ゾルグは、地響きをあげながら一直線に突進してきた
「リク! セリア!下がれッ!」

バロムが先陣を切り、大槌を振り下ろす。

「大震断土(ランドインパクト)!!」

地を叩き割り、震動がゾルグを押し返す。

リクも斧を高く構え――

「蒼天魔斬ッ!!」

雷光を纏った一撃が、ゾルグの肩口を深々と裂く。
だが、ゾルグは止まらない。狂気の咆哮と共に、さらに殺意を膨らませる。

その隙を縫うように、クラウナが歩み出た。

「ふふ……“ドルワームの姫君”にして、“賢哲の盾”の末裔。
それなのに、あなた――まだ彼らに、言ってないのね?」

「やめてっ……!」

セリアが叫ぶ。だが、クラウナの声は止まらない。

「ドルワームが、かつて二つの国を滅ぼしたこと。
それを隠して、英雄面してるだなんて――滑稽だわ」
「……どういうことだ」

バロムの声が低くなる。

リクも、セリアを見る。
震えるその肩を。

「セリア……?」

「私は……」

声にならない。
崩れそうな心を、必死で支える。

(だめ……こんなところで……)

しかし、クラウナの嗤いが、それすら砕いた。

「……ああ、ああぁ……いい……いいわ、セリア……!」

クラウナはその場に膝をつき、指を絡めて胸元に抱え込む。
まるで神に祈る巫女のように、しかし、その顔は興奮に濡れていた。

「あなたの、その顔……泣いて、震えて……わたしの望んだ通りだわ」

声は震え、笑い混じりに滲む。
微笑みながら、同時に瞳から一筋の涙がこぼれる――歓喜の涙だった。

「わたし、ずっと、ずーっと……見てたのよ……」

クラウナは痙攣するように身をよじり、空に指先を這わせる。

「あなたのその誇りが! 理知に満ちた目が! 慈愛の心が! ひとつひとつ……」

指を折りながら、数える。

「――壊れていく様を、夢見てたの!!」

叫びとともに、彼女の身体は小さく跳ねた。
その動きはまるで、人形の糸が断ち切れたかのように、どこか異様で、不自然だった。

「ああ、セリア……」

クラウナは、両腕で自らを抱きしめ、体をよじった。
「可愛い、可愛い、わたしのセリア……」

頬を染め、瞳を細め、恍惚と呟く。

「その全部を、わたしのものにしたい……」

狂おしい願いが、嗚咽まじりに漏れた。

「今すぐ、砕いて、潰して、引き裂いて、骨のひとつひとつまで愛して……」

ゆらり、と立ち上がったクラウナの手には、冷たい光を放つ氷の短剣が生まれていた。

「――殺して、抱きしめたいの」

その囁きは、あまりにも甘く、残酷だった。

空気すら凍りつく。
愛も、憎しみも、すべて混ざりきった、純粋な“狂気”がそこにあった。

セリアの膝が、崩れ落ちた。

全身を突き刺す、氷のような視線。
逃げ場など、どこにもなかった。

心は静かに、闇に沈んでいったーー


いいね! 44 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる