目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

ガオー牙王

イッキュウ

[イッキュウ]

キャラID
: MO364-367
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 魔法使い
レベル
: 137

ライブカメラ画像

2D動画 静止画

写真コンテスト

{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 

イッキュウの冒険日誌

2025-06-05 15:52:14.0 テーマ:その他

光を継ぐ者達 第三章 夜明けを紡ぐ者達 第五話業火の夢

第五話 業火の夢

 

闇の中で、セリアは目を覚ました。

そこは、夢の世界。

懐かしい声と、陽だまりの香りが漂う――

 

***

 

「セリア様、お行儀よくなさいませ」

柔らかな声が降り注ぐ。
小さなセリアは、不満そうに頬を膨らませた。

「だって、退屈なんだもの!」

卓上には、豪華な果物と、きらびやかな宝飾品。
窓からは、青く晴れた空と、白い石造りの街並みが見えた。

 

――裕福な暮らし。
――何不自由ない日々。

お世話係たちは、口々に語った。

三闘士ドルタムの栄光を。
その血を引く者としての誇りを。

 

「あなたは、選ばれたお方なのです」

「偉大なる王たちの血を、胸に生きなさい」

 

幼いセリアは、無邪気に笑った。

自分は特別な存在なのだと、疑いもせずに。

 

***

 

だが、その日は、突然訪れた。

好奇心に駆られ、禁じられた書庫に忍び込んだ、あの日。

埃にまみれた書物たち。
蔵の奥深くに封じられた、忌まわしい歴史。

 

そこに記されていたのは――

 

三国間の争い。
ドルワーム王国による侵略と虐殺。
踏みにじられた命。
流された血と、積み重ねられた屍の山。

 

「う……うそ、そんな……!」

震える指先でページをめくるたびに、
セリアの胸を黒い何かが蝕んでいった。

 

――私は、こんなにも穢れている。

 

あの日から、世界が違って見えた。

 

***

 

毎夜、悪夢にうなされた。

焼けた大地に泣き崩れる者たち。
憎しみに満ちた瞳が、セリアを睨みつける。

 

「返せ……!」
「お前のせいだ……!」
「地獄に堕ちろ……!」

 

炎に囲まれ、血に沈み、
悲鳴と怒号の渦に巻き込まれるたび、セリアは叫んだ

そして、息絶える寸前で、いつも目を覚ました。

 

***

 

忘れたかった。

自分を、何者かに変えたかった。

 

文を学び、武を極めた。

頭を下げる大人たち。
賞賛の嵐。

「英雄の再来だ」と、誰もが口にした。

 

だが、成長するほどに、目について仕方なかった。

貴族たちの傲慢。
役人たちの腐敗。
大臣たちの欺瞞。

そして――

玉座に座る、自分自身の、救いようのない愚かさ。

 

***

 

旅に出て、知った。

私は、何もわかっていなかったと。

 

安全な城の中で、
きれいごとだけを口にして、
ただ遠くから民を見下ろしていた。

 

――私は、誰一人、救えなかった。

 

燃え盛る村。
泣き叫ぶ子供たち。
崩れ落ちる家々。

 

セリアの目の前に、業火の光景が広がる。

 

「セリアァ……!」
「助けてよォ……!」
「お前のせいだァ!!」

 

耳をつんざく怨嗟の声。
全身を絡め取るような闇。

 

そして――

 

「そうだ……」

耳元に、冷たく乾いた声が這い寄る。

「お前は、汚れた盾だ」

 

ぞくり、と背筋を撫でるような囁き。

 

「役立たずのくせに…… 偽善の言葉だけ並べて…… 何一つ、救えなかった」

 

嘲るように、声は続く。

 

「さあ…… 英雄を気取るな。
 地獄へ落ちろ、偽善者――」

 

セリアの心が、崩れ落ちる。

無数の手が、地獄の底へ引きずり込もうとする。

もう、終わりだ。

 

***

 

――そのときだった。

 

眩い光が、闇を裂いた。

 

業火の中に、二つの影が立つ。

一人は、光を纏った斧を掲げる青年。
もう一人は、巨大な槌を構えた大柄な男。

 

誰なのか、思い出せない。

でも、あたたかい。

胸の奥で、何かが震えた。

 

いつの間にか、
氷のように冷たかった手に、じんわりと温もりが戻っていた。

二人の男は、無言でセリアの左右に立った。

まるで、彼女を守るかのように。

 

もう、怨嗟の声は聞こえない。

炎も、消えていた。

 

焼け残った村の隅。

セリアは、小さな女の子を胸に抱いていた。

 

「ねえ、ママじゃないのに、どうして?」

小さな瞳が、不思議そうに見上げる。

 

セリアは、涙をこらえながら答えた。

 

「……人が、人を助ける。
 それを――優しさって呼ぶのよ」

 

その瞬間。

 

セリアの視界に、まばゆい光が満ちた。

温かく、優しい光が――
彼女を、包み込んだ。
いいね! 45 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる