たま~に日誌に「二次創作載せてみようかな?」と悩むんだけど、正直誰かに
「こんなの書いてキャラを壊すな!!ふざけんな~~」
という風に怒られたりしたら、どうしよう?という恐怖心がすごくあって、なかなか載せられないんですよね。
二次創作ってナニ?という方のために説明すると、ゲームや漫画などのキャラクターを使って原作者と関係ない人間が物語を書くこと。
俗にいう同人誌とかなんだけど、僕の場合は原作で語られていない部分などを、自分の中で「こういうエピソードがあったんじゃないかなあ?」と思って書いていることが多いです。
試しに最近書いている話を載せてみます。ネタ的には、
「人間の体を取り戻す時に【気にしなくていいよ】ともう1人の自分が言っていたけど、本当はどんな気持ちでいたのかな?」
と疑問に思ったので、書いてみた感じです。
「続きが見たい」と要望があれば載せますが無反応・もしくは苦情が出たら続きは載せないと思います。
※全年齢対象の場なので表現を抑えていますが序盤、つまり種族としての自分が死ぬ場面などあります。ニガテな方は閲覧をご遠慮ください
※※写真は内容と関係ありません※※
気がつくと僕は浜辺に立っていた。打ち寄せては返す波が、目の前に広がっている。
見慣れた光景なのに何か違和感を覚え、すぐその正体に気づいた。波の音がしないのだ。まるで急に世界から音が消えてしまったように、静かに波が寄せては引いていく。
ふと、風が吹いてきたのか、少し離れたところでヤシの葉が揺れるのが見えた。でも、頬や髪に触れたはずの風が感じられない。
一体どうしてしまったんだろう?
ざわつく胸を抑えながら、頭を抱え込む。声はしないけれど、誰かに呼ばれているような気がする。
呼ばれたと思う方向を振り返り、僕はその光景に自分の目を疑った。
真っ先に視界に飛び込んできたのは、砂浜に横たわっている自分だった。目を閉じて仰向けになった僕の身体には、斜め一文字に走ったような大きな傷ができている。そして・・・・・・
「ヒューザ?」
僕は呟く。
倒れている僕の傍に跪き、ヒューザは両手で僕の右手を握りしめていた。必死の形相で、盛んに僕に何かを話しかけているようだ。でも、口が動いているのが見えるだけで、何も聞こえてこない。
やがて、倒れている僕とヒューザに向かって、慌てた様子で駆け寄ってくる人影が2つ見えた。ルベカちゃんとラージャ神父様だ。
ルベカちゃんが何かを叫び、ヒューザの肩がビクリと震える。そしてヒューザを押しのけるように僕に近づいてきたラージャ神父様が跪き、唇が動いたかと思うと僕の身体の周りに魔法陣が現れた。何かの呪文を唱えたらしい。が、少ししてから諦めたように立ち上がり、首を横に振ってみせる。
ルベカちゃんがショックを受けたような表情を浮かべ、その場に膝を折って座り込んだ。ヒューザは立ってはいるものの、茫然自失といった虚ろな表情を浮かべている。
「あの、待って!」
立ち去ろうとするラージャ神父様の背中に呼びかけると、ようやく気づいたのかラージャ神父様が振り返って立っている僕を見た。いや、正確には見ようとしたんだと思う。正面に立っているのに、視線が宙を泳いだままで目が合わない。
「まだ、留まっているのか?」
返事が返ってくるのに、少し間があった。何と答えたら良いのか判断がつかずに黙っていると、ラージャ神父様は再び同じ言葉を繰り返した。
「お前はまだ、この世に留まっているのか?」
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
僕はどうやら、死んでしまったらしい。「らしい」と言うのは正直まだ実感が湧かないからなんだけど、その場に倒れている自分の身体や周りの様子を見ると認めざるを得なかった。
ラージャ神父様は神官ということもあり、姿を見ることはできないけれど死者とも会話ができるそうだ。
「今、何が起こっているのか分かるか?」
「分かりません」
すかさず答えると、僕がヒューザとさっきまで剣の試合をしていたこと。そして、ルベカちゃんが僕に声をかけた時に振り返ってしまい、まともに剣を受けてしまったことなどを説明してくれた。
「じゃあ、この後2人はどうなるんですか?」
「事故とは言えお前を死なせてしまったのだから、ヒューザは裁判にかけられて罪に問われるだろう。ルベカはまあ、声をかけただけだから・・・・・」
「わざとやったわけじゃないのに罪に問われるなんて、かわいそうです。・・・・・・呪文で生き返らせてもらえないんですか?」
ダメで元々、という思いから発した問いだったが、ラージャ神父様に言わせるとそれは無理な相談らしかった。本来なら心臓が止まった後でもしばらくの間は耳が聞こえているので、その間だったら蘇生呪文が有効らしい。