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ビギナーズラック

スムラ

[スムラ]

キャラID
: GF382-566
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 戦士
レベル
: 114

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スムラの冒険日誌

2016-03-02 12:33:35.0 2016-03-02 12:39:14.0テーマ:その他

試しに載せてみる・2

いよいよバージョンアップ!3月のイベントも始まったみたい。2月にショコラチケットが足りなくて景品が1こももらえなかったので、今月こそリベンジしたいです。

少し前まで3キャラ中2キャラで別チームに入っていたけど、最近1つに統合しました。

前々回から載せているこのお話。タイトルはまだありません。こういう話ってネタ的にしょうがないんだけど、書いている方も気が滅入ってくるみたいです。

あまり長いと読む人もダレてしまうと思うので、あと2回ぐらいで完結したいところですね。

★☆~~二次創作ってナニ?という方への解説~~☆★
マンガやゲームのキャラクターを使って、原作者と無関係の第3者が物語をつくること。キャラ崩壊や原作無視が許せない方は閲覧をススメません。

いつも出てくるダヌモの話も二次創作に該当します。

※画像は記事と関係ありません※ 「わざとやったわけじゃないのに罪に問われるなんて、かわいそうです。・・・・・・呪文で生き返らせてもらえないんですか?」

ダメで元々、という思いから発した問いだったが、ラージャ神父様に言わせるとそれは無理な相談らしかった。本来なら心臓が止まった後でもしばらくの間は耳が聞こえているので、その間だったら蘇生呪文が有効らしい。

でも、駆けつけた時には既に僕の魂は身体から抜け出していて、何の音も聞き取れない状態だった。つまり手遅れだった、ということだ。

「今、こうして話していられるじゃないですか?」

食い下がる僕に、

「それは今、私が死者と話すための言語で話しているからだ」

と、ラージャ神父様は切り捨てる。

納得できない気持ちでいるとそれを察したのか、

「これが聞こえるか?」

と、唇が動いた。が、何を言っているのか全く分からない。

「今、私が口にした言葉が聞こえたか?」

「・・・・・・いいえ」

僕はつい、うなだれてしまう。

「つまり、そういうことだ」


死者でも神官に触れることで周りの音が聞こえるようになる、と言われたので僕はラージャ神父様の衣服の裾を軽くつまんだ。その途端、洪水のように音が耳に飛び込んでくる。

さっきまで聞こえていた、寄せては返す波の音。風に合わせて、さらさらと揺れているヤシの葉の音。どこか離れたところで飛んでいる、鳥の声。

普段は意識していなかったけれど、世界はこんなにも音に溢れていたのか。1人だけ世界から切り取られたような不安感に襲われていた僕は、やっと戻ってきた音に安堵する。

「神父さん、こいつは拘束した方がいいんですかい?」

ふと耳に入った声に視線を向けると、いつの間に現れたのか村の警備員を務めている男が無造作な様子で尋ねていた。

拘束という言葉に反応したのか、それまで茫然自失といった表情を浮かべていたヒューザが軽く片眉を上げる。

男は血に濡れて地面に落ちているヒューザの剣を無言で拾い上げると、

「ひっでえな、こりゃ。一太刀でザックリだ。神父さん、やっぱりこいつは拘束した方がいいんですかい?」

と、僕を見下ろした。

「ヒューザを悪く言わないでよ!」

僕は叫ぶ。

「元はと言えば、僕がよそ見しちゃったのがいけないんです。だからヒューザを悪く言わないであげてください」

しかし、誰にもその言葉は届かないようだった。歯がゆさに、僕は歯ぎしりをしたい思いに駆られる。

「拘束は必要ない、彼は逃げたりしないから」

淡々とした口ぶりで、ラージャ神父様が答える。

「ああ、でも見張りはいた方がいいかもしれないな。彼のことは私に任せて、上の方に報告だけしてきてくれ」

男は頷くと、そのまま剣を持ってどこかに立ち去っていった。
一体あの剣をどうするつもりなんだろう?『これが凶器で・・・・・・』とでも誰かに報告するのだろうか?

「じゃあ、そういう事だから。来なさいヒューザ」

ラージャ神父様の呼びかけに、ヒューザは黙ったまま反応をしない。

「来るんだ」

反応がない様子に痺れを切らしたのか、ラージャ神父様がヒューザの腕を掴む。

ヒューザは無言でその手を激しく振りほどく。そのままほんの数歩歩いたかと思うと、衣服に砂がつくのも構わずその場に膝をついた。

じっと、傍らにある僕の顔を見つめている。まるで、見ていたらそのうち僕が目を覚ますと信じきっているかのように。しばらくそうしていたかと思うと、やがて震える手で僕の頬に触れた。

「立ちなさい」

はっとしたように目を見開き、手を引っ込めたヒューザをラージャ神父様が促す。ひどくゆっくりとした動作で立ち上がったヒューザの肩を掴み、2人は教会に向かって歩いて行く。

「後で迎えに行くから、ちょっと待っていなさい」

立ち去る間際、ラージャ神父様が僕に向かって囁くのが聞こえた。
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