やった~~~!!
先日フォステイルに会って、ようやく【しぐさ書 リュートを奏でる】をゲット!!
早速お家で弾いてみました。
「僕が演奏するから、ヒューザも何か歌ってよ♪」
「んなもん、付き合ってられるか」
なんて会話が聞こえてきそう。
僕がいばらのムチを渡して数分後に、フォステイルがルーラストーンで消えるところを見ました。ギリギリセーフだったみたいですね。
ようやく終わりが見えてきましたが、この回あたりから【公式にはないねつ造】が濃厚になってきてます。
たぶん次回で本当に終わります。
★☆~~二次創作ってナニ?という方への解説~~☆★
マンガやゲームなど既に作品として成立している物のキャラクターを使って、原作者と無関係の第3者が物語をつくること。キャラ崩壊や原作無視が許せない方は閲覧をススメません。
いつも出てくるダヌモの話も二次創作に該当します。
※画像は記事と関係ありません※
僕の一生って、何だったんだろう?
夕焼けが迫る空を見上げながら、ふと思った。様々な記憶が胸に去来する。
まだ両親と暮らしていた時、毎晩のようにお母さんに絵本を読んでもらって眠ったこと。
たった1人で海の上を、小舟で漂っていた時のこと。飢えと渇きと照りつける太陽の熱さで気がおかしくなりそうになりながらも、
「何かあったらこれで身を守りなさい」
と、お父さんから別れ際に渡された剣を、ずっと抱き締めていた覚えがある。
もう顔も声もほとんど覚えていないけれどいつか探し出して、お父さんにもお母さんにも再会できるものだとずっと信じていた。
でも、その願いはもう永久に叶わなくなった。本当なら今頃、シェルナーの試験を受けていたはずなのに。
僕は何のために生まれてきたの?
切なさが込み上げてくる。
少なくとも今日、こんな風に死ぬために生まれてきたわけじゃないはずだ。
涙がこぼれるかと思い、目を閉じた。けれど何も溢れてこない。
悲しさに胸が詰まっているはずなのに、喉元に何かが込み上げてくるような感覚もない。
気がつくと、まばらながらも浜辺に人が集まり始めていた。1人、2人、3人・・・・・・。いつの間にか村に住むほぼ全員が、集まってきているようだった。
何が始まるのだろう?と思いきや、人だかりの中心に地面に降ろされた小舟が見えた。誰か乗っているらしい。
気になって近づくと、小舟に乗っているのは僕自身だった。さっきまで血や泥が付いていた顔は綺麗に拭かれ、衣服も取り替えられている。もしかしたら傷も魔法か何かで消してくれたのかもしれない。
ああ、これからお葬式が始まるんだ。これがもう、自分の姿の見納めか。
やがて長い祈りの言葉が終わったのか、周りの空気がほんの一瞬ゆるやかになった。
最後の別れを告げるためだろう。1人ひとりが、順番に僕が眠る棺に近づいては去っていく。
すっかり肩を落とし、沈鬱な表情を浮かべたバルチャや孤児院のみんなが僕の傍に立っているのを見て、そう言えばヒューザはどうしたのだろう?と僕は思う。
辺りを見回すと、ヒューザはずっと離れた後ろの方に隠れるように立っていた。既に涙は涸れ果てたのか、泣いてはいない。でも、痛ましい表情を浮かべて俯いている。
最後に僕に近づいてきたのは、ルベカちゃんだった。立っているのがやっとといった様子で、お父さんであるセトリー村長に肩を支えられている。
ルベカちゃんは1人で僕の棺の前まで歩み寄ると跪き、目を閉じて祈るように手を合わせた。しばらくそうしていたかと思うと、何かに堪え切れなくなったように両手で顔を覆って泣き始める。
それまで穏やかだった僕の感情が、急激に沸騰するのが分かった。
どうして君が泣いているの?元はと言えば、あの場で話しかけてきたことが原因なのに。それに君は僕と違って、大切にしてくれるお父さんもお母さんもいつも傍にいてくれるじゃない。
それは嫉妬に近い感情だったと思う。それでも僕は、沸き起こってくる感情を抑えることができなかった。
「そこにいるんだろう?」
凶暴な気持ちに囚われていると、ラージャ神父様が僕の立っている方向に向かって囁いた。見えなくても気配ぐらいは感じているのだろうか?
「もう行きなさい。お前が天の国に入れるように、私が取り次いでおいたから」
僕の返事も待たずに、ラージャ神父様はある一点を指で示す。
「あっちに向かって歩いて行けば、光が見えてくるはずだ。いつまでもここに居てもしょうがないから、もう行きなさい。ここはもうお前がいる世界じゃない」
有無を言わせない口調だった。
「・・・・・・はい」
僕はおとなしく頷くと、指し示された方向に向かって歩き始める。
突然まばゆい白い光が空全体を覆い尽くし、辺りは昼間のように明るくなった。