目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

ビギナーズラック

スムラ

[スムラ]

キャラID
: GF382-566
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 戦士
レベル
: 114

ライブカメラ画像

2D動画 静止画

写真コンテスト

{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 

スムラの冒険日誌

2016-10-23 10:54:38.0 2016-10-23 10:58:15.0テーマ:その他

刹那のため息・2

6月にpixivに投稿したものの投下になります。
いい加減、同じようなネタばっかだから読んだ人も飽きるんじゃ?と思いながら、何も考えずに投下~~~。
せっかく書いたんだし、もったいないもったいない(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪ いつだったか誰かが、「先代のシェルナーは凄腕の剣士だったらしい」と口にしていた。それからどちらからともなく、剣を使った稽古をしてみようという話になったのは覚えている。


「練習用の剣じゃなくて、真剣を使うじゃと?危ないからやめておきなさい」


あの時の院長の言葉に、素直に従っておけば良かった。


再び目を開けると、もう真っ暗な影しか見えなかった。僕が目を開けた事で安心したのか、影ーーたぶんヒューザだろうーーがほっと息をついたのが分かった。


「後で一緒に、院長に怒られよう。な?」


ヒューザの声が、どこか遠くから聞こえる。

後で?

何気ない言葉なのに、その言葉は不自然なほど空虚に響いた気がした。


「村を出て、親に会いに行くんだろ?」


どうして今、その話が出てくるのだろう?
ぼんやりした頭で考える。


ふと、足元から力が抜けていくような、底知れない恐怖心が僕を襲った。


これで、ここで人生が終わってしまうのだろうか?まだこれからだと思っていたのに!


「ねえ・・・・ヒューザ。僕・・・・もう、死ぬ・・・・の・・・・?」


溢れてきた涙を拭うこともなく、やっとの思いで声を絞り出す。叫んだつもりなのに、掠れてほとんど聞き取れないような声にしかならなかった。


ヒューザがひどくショックを受けた顔をしたのが、気配で分かった。


「バカだな。そんなこと・・・・あるわけっ・・・・!」


じゃあ、どうしてさっきからワナワナと震えているの?なんで今にも泣き出しそうな顔をしているの?


再び言葉を発しようとしたけれど、唇をわずかに震わせるだけで精一杯だ。もう声を出すこともできそうにない。


「おい、起きろよ。こんなんで死ぬお前じゃないだろ?起きろって」


真っ暗になった視界の中で、右手に温もりを感じた。たぶん手を握ってくれてるんだろう。


「俺が人殺しになっちまうだろ!頼むよ、頼むから起きてくれよ!」


悲鳴のような叫び声が辺りに響く。


不思議と、痛みも苦しみも感じない。ついさっきまで全身を覆っていた痛みや息苦しさが、嘘のようにスーッと消えていくのが分かった。


なんだか雲の上を歩いているみたい。ふわふわとした、軽い感覚。


「なあ。目、開けろよ。頼むよ。頼むから・・・・・・」


すがるような声が聞こえた。

誰?僕を起こそうとしているのは誰?

起きたらまた痛みや息苦しさが襲ってきそうだもの。

このまま寝かせてよ。僕はもう、起きたくない。


「・・・・・」


小さな、本当に微かなため息をつくと、僕はそれっきり息をするのを止めた。


「バカ野郎っ!なんであそこで振り返ったりするんだよ?お前がよそ見するから・・・・・・」


誰かが大声で泣き叫んでいる。


両親と暮らしていたあの頃、お母さんに毎日絵本を読んでもらったこと。

たった1人で海の上を何日も漂い、暑さと空腹と喉の渇きで絶望の真っ只中にいたこと。

目が覚めたら孤児院にいて、付いていてくれた少年が水を飲ませてくれたこと。

名前を聞く前に「ヒューザ」と少年が名乗り、僕と兄弟になってくれたこと。


たまに両親の事を思い出したり、海の上を漂っていた時のことを夢に見て、恐くて夜中に目が覚めて泣いてしまったこと。


これまで生きてきた記憶が一瞬のうちに胸をよぎり、弾けた。


ねえヒューザ。どうか自分を責めないで。君はこれから多くの人から非難されて、窮地に立たされるかもしれない。でも、これは事故であって、君1人が悪いわけじゃない。


どうか何があっても前を見て、最後まで歩き続けてほしい。

握られた手の温もりだけは確かに感じながら、僕は心の中で語りかける。


トク、と心臓が最後の鼓動を打ち、止まるのが分かった気がした。

そして、もう何も分からなくなった。 【あとがきみたいなもの】

これ、前に書いた「長い長い夜の間に」の手直しをしようと思った時、参考資料にするつもりで書いたものです。書いたら長くなったので、投稿してみました。
いいね! 15 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる