※なりきりの一環です。苦手な方はここでお閉じ
下さい。また、ver5のネタバレも含みます。
ご了承下さい。
なんだか毒毒しい色味の大地へ出た。
全体的に廃れたような印象を受ける。こんなとこに
ナントカントーカ宮殿なんて大層なものはあるの
だろうか。いっこうにそれらしき建造物は見えて
こない。足も痛い。
しばらく歩いたところ、ようやくそれらしき立派な
建物が見えてきた。あれがそのナントカ宮殿だろうか。案ずるより産むが易し、私は即足を踏み入れた。
建物の中は実は賑やかなのではないかとも思ったが、そんなことはなく外と同じくヒッソリとしていた。
何と言うか…高尚な雰囲気が漂っている。
そこかしこに掛けられた絵画がその雰囲気を醸し出しているのだろうか。私はその作品群に見覚えがある
気がした。これは……マデサゴーラ氏の作風ではないか。そうなってくるとここはアヂサユ゛ーラ宮殿ではなくマデサゴーラ宮殿となるのだろうか?そう思いそこら辺にいる人に聞いてみた。するとここは魔幻都市ゴーラ跡ですよという返答が帰ってきた。どうやら
何か根本的に間違っていたようだ。
これだけ他の作品より何だか勢いというか熱意が
違う気がする。彼の作品ではないのだろうか?
私も絵をかじっている身、マデサゴーラ氏の精巧に
描く力も大事だが、こういう熱意も忘れないように
したいものである。
なかなかに良い経験ができた。思ったより魔界と
いうのは居心地が良いところなのだろう。
そう思う私の両手にはマデサゴーラ氏の画集が
抱えられていたのだった。