さて、どうやら記憶が飛んでいたようなので、ここ最近私に起きたずいぶんぶっ飛んだ出来事について簡単にまとめようと思う。
まず最初の出来事は、とある依頼中に悪霊に殺されたことである。そう、死んだのである。じゃあ何故お前は今現在進行形で元気にこんなもの書けるのかと疑問に思った人もいるだろう。何故今元気にしているのか、その疑問の答えが今から書くぶっ飛んだ出来事である。
確かに私は一度命を落とした。なんなら今も死に体であることに変わりはない。魂やら概念的存在やらのスピリチュアルな存在、つまるところ幽霊にとして蘇ったのである。しかし幽霊にしては私は活き活きし過ぎている。人とコミュニケーションが取れるうえ、紅茶も難なく飲んでいるほどだ。
普通死んだ場合、あの世に直行するか、もしくは未練云々でこっち側に留まるかの二つのタイプがある。後者は例えオバケとして留まったとしても、霊感のない人間には視認することはできない。もちろん触ることもできない。これらを踏まえると、私が異例なのがよく分かる。何故こんなことになっているのか。
簡潔に答えを述べると、恐らく自分で自分を使役していることになっているのであろう。
自分が持っている釣り竿で自分自身を釣り上げているようなイメージである。まったくわけが分からないとは思うが、執念と未練と責任がキレイにはまった結果起きた、奇跡だと思ってもらえれば良い。
しかしデスマスターをやっていて良かった。執念というか火事場の馬鹿力というか、死に際でとんでもないことをやってのけてしまったわけだ。
記憶の混濁というアクシデントもあったが、あれは代償というより死んだショックからきたものだろう。なにより、こうして五体満足…幽霊は五体満足判定なのだろうか?まあいいや、五体満足で元気にしているだけで充分だろう。幽霊バンザイ!
ところで私を葬ったヤツはまだ元気にしているだろうか?刹那の間に人を斬れるようなヤバいヤツだったから、被害が出る前にきちんと"お礼"をしてやりたいものである。できればの話だが。なんにせよそんなヤツを世に放った責任は取らなければ。