※創作の一部です。耐性の無い方はここで閉じることをオススメします。
なかなか困ったことになりやがった。このお人好しにあんな厄介な知り合いがいたなんて。迂闊だった。
このお人好しが俺を起こしに来たとこまでは良かったんだ。ただそれからが誤算続き。こいつの死に際の一撃のせいで俺は致命傷レベルのダメージを負った。
完全に舐めていた。俺もまた死にかけになった。
そこでだ。俺はこいつの身体を"借りた"。
よっぽどアストルティアを侵略したいと思っていたが、貧弱なこいつの身体ではそうもいかない。酒場やら喫茶やらで暇を潰すことにした。これが2つ目の誤算。行く先々にこいつの知り合いがいた。おまけに法外に強い連中ときた。
どうせバレんと踏んでいたのが間違いだった。
勘付かれたのなら仕方ない。迎え撃つ準備をしなきゃならん。大見得を切った以上、勝ちしか俺に選択肢はない。まずはこの貧弱な身体をどうにかしなきゃだな。魔界には進化の過程をすっとばすことの出来る秘術があると聞いたことがある。悪の王にぴったりの切り札じゃねえか。さあいざ魔界へ。