バースミアク地方 空中
クルーゼ「なぜだ!サーシェ!争いごとを嫌ってた
お前が なぜ戦争なんか!?」
サーシェ「なぜ?決まってるでしょ?
第3人類に親も弟も友達も殺された
私怨を持ち戦うのに十分な理由でしょ?」
クルーゼ「だからって!」
あなたにはわかるの?
クルーゼ「え?」
サーシェ「大切な人を殺された犠牲者の気持ちが
あなたにはわかるの?
クルーゼ「・・・俺は・・まだ
そんなことに出会ってない だけど!
わからせてあげようか?
クルーゼ「なに!」
サーシェの先端が尖った魔力砲撃が
曲線を描きながらアキ隊に迫った!!
クルーゼ「ルダ!?」
ルダ「え?」
ズブリとルダの背中から腹に貫通し
腹部から大量の出血をしてるルダ・・・
アキ「ルダ!」
メアリー「・・・え!・・ちょっとルダあ!」
クルーゼがルダに駆け寄ろうとするが
アキ「来るなクルーゼ!いまお前がそこを離れたら
サーシェが何をするか わからない!
何のためにお前をけん制に出したと思ってる!?」
サーシェ「(・・・見破られたか)」
メアリー「何を言ってるのアキ!死に際に
恋人と話もさせないなんて!?」
アズベス「うそだろ・・なんで こんなに
血を流してるんだよ・・ルダ・・・」
ルダ「ガティレイア・・・」
そのルダの声に力はなく・・・でも
視線はガティレイア(クルーゼ)に
向けられていた・・・
死に際に愛する人が傍に居られない・・・
声をかけてくれることもできない・・・・
その悲しみの中・・・
ガティレイアと静かに愛する者の名を呼び
ルダの意識はなくなっていった・・・
クルーゼ「・・・サーシェ」
サーシェ「これで あなたにもわかったかしらクルーゼ?
憎いでしょ?悲しいでしょ?
己の無力さに自分が許せないでしょ!?」
クルーゼ「サーシェエエエエエ!!」
クルーゼ!”ジェイス”の力を発動する!
怒りに任せるままサーシェに突進する!!
そのクルーゼの攻撃を刀で受け止めたサーシェ!
サーシェ「ジェイス!これが今のクルーゼの力!?」
クルーゼ「サーシェエエエ!?」
地上 アキ隊
アキ「・・・・・・・・・・」
レズール「あまい夢を見すぎたんだよ奇跡のウォーリア?
戦争だ 人は死ぬ。そんなの当たり前ではないか?」
アキ「・・・・・・・・・・」
なにも言えないアキ・・・
レズール「きれいごとな戦争を夢見て戦ってるから
大切な人も失うんだよアキ・ルナフェクト!?」
レズールはアキに向かい突進していった!
レズール「お前も その女の後を追わせてやる!」
アキ「・・・・・・・・・・・・」
メアリー「しっかりしなさい!アキ!アキ!?」
レズールの斬撃がアキに迫った!!
レズール「・・・なに」
アキ「・・・・・」
・・・レズールを・・斬ったアキ
メアリー「・・・え?」
アズベス「・・・うそだろ」
頭部から血を流し・・レズールは倒れた・・・
ミカ「・・・アキが」
・・・人を・・斬った
アキ「・・・・・・・・・・・・」
アキの心に
こう告げた人間の言葉がよみがえる
己の手を汚す覚悟の無い者に
守れる者など何もない
アキ「・・・・・・・・・・・・・」
しょせん貴様も いつか
憎しみで人を斬ることがあるんだよ
アキ「・・・・・・・・・」
アキ「・・・手を汚さないと
大切な人も・・守れないんだな・・・」
メアリー「しっかりしてアキ!?」
アキ「・・・・・みんな
フェルク騎士団を斬れ!!