グレンハム王国 城下町 夜
アキ「一夫多妻制の国にミカとメアリー連れてけば・・・」
そうなると良いことでもあるのか?
アキ「ビク!」
クルーゼ「お前 何を考えて そんなこと言ってるの?」
アキ「べ!別になんでも!?」
クルーゼ「飲みに行くかアキ?」
酒場
アキ「なんで酒場に?」
クルーゼ「アキ飲めなかった?」
アキ「未成年だよ」
ノンアルコールカクテルを注文するクルーゼ
アキ「あれ?」
クルーゼ「酒を飲むんじゃかったってこと?
戦士として生きてて いつ何があるかわからない
何か起きて酔ってましたは嫌だからな」
アキ「意外」
クルーゼ「で?」
なんでメアリーを急に好きになったんだ?
アキ「ブフ!」
クルーゼ「オレンジジュースを吹きこばさなくても」
アキ「誰から聞いた?」
クルーゼ「さっきルダから」
クルーゼ「メアリーを好きなやつは万を超すからな」
アキ「そんなに居るの?」
クルーゼ「俺たちがフェルク騎士団訓練生の時
熱狂的メアリーファンが居たろ?」
アキ「思い出した そんなの居たな
訓練生の9割がメアリーを好きという」
クルーゼ「サラサラな髪質 うるおったお肌
顔立ちは少し幼く あどけなさが残り
小顔で桃色のツインテール
体のスタイルもでるところは ちょうどよくでてて
体のラインはスリムだし 男を惑わす言動
もう すべてが女の子って言うの」
アキ「クルーゼ・・そんな風にメアリーを?」
クルーゼ「熱狂的メアリーファンが言ってたわ
そして今も そのファンが増えるのは止まらない」
アキ「マシで?」
クルーゼ「そんなメアリーとフェルク騎士団訓練生から今まで
13年も一緒に居てついにアキも落ちたか」
クルーゼ「なんで好きになったんだ?」
アキ「メアリーは いつもそばに居てくれた
何かあるたびに俺をなぐさめてくれた」
アキ「どんなに失敗して落ち込んでたり心が傷ついていも
大丈夫だから・・大丈夫アキは間違ってないと
優しく俺の顔を抱きしめてくれて なぐさめてくれるんだ」
クルーゼ「・・・」
アキ「そうしてくれると安心するって言うの
どんなに泣きじゃくっても すべてを受け入れてくれて
・・・誰がのろけ話聞かせろとアキ?
てめえが聞いてきたんだろ・・・
アキ「そして最後に見せてくれる笑顔に救われてたんだ」
クルーゼ「なんで 13年も意識してなかったのか謎だわ」
アキ「本当にな」
クルーゼ「なんで みんなアキに惚れるかね
ルダも俺に先に出会わなければアキに惚れてたとよ」
アキ「ええー!?」
クルーゼ「オレも女だったらアキに惚れてたかもな」
アキ「・・・そんな趣味は俺にはない」
クルーゼ「安心しろ 俺にもない」
クルーゼ「アキの生きざまに惚れるんだろうな
ルダも言ってたけど
すべてを受け入れて背負って応えられる人間
クルーゼ「そういう人間は魅力的なのかもな」
アキ「そんな立派な人間ではないって」
クルーゼ「立派だよ ルナフェクトの末裔として
エンド・ワールドと戦い
先のフェルク騎士団の乱では先頭を切って指揮してた」
クルーゼ「すべてを背負える人間にしかできないよ」
クルーゼ「なんで逃げようと思わなかったの?」
アキ「・・・・」
クルーゼ「親しい人間だけ集めて逃げることもできたはず
でもアキは受け止めて背負ったのは なぜだ?」
アキ「そうしないと
みんな死んじゃうだろ
クルーゼ「・・・」
アキ「ルナフェクトの末裔は救世主
それは みんなが産まれた時から知っている
物語の決まり事 ルナフェクトが戦わないと
みんなが滅する だから戦うしかないと」
そこだよ
アキ「え?」
クルーゼ「だから みんなアキが好きなんだろうな」
メアリーはアキのこと好きだぜ?
アキ「え!?」
クルーゼ「(・・・ていうか好きに決まってるだろ
メアリーの態度 見てたら)」
クルーゼ「応えてやれよな?」
アキ「そうすると
ミカにすごい悪い気が
クルーゼ「アキ恋人いたんだったな」
アキ「クルーゼ!教えてくれ!?」
どっちも好きな場合どうしたらいい!?
クルーゼ「・・・」
アキ「どっちも好きなんだ!?」
クルーゼ「(・・・こいつ・・俺と同じ悩みしてやがる)」