グレンハム城 王宮深く 深夜
ラドゥム「力は正しく使えばいい
だが人間に どれだけ力を正しく使える者が居る?」
カルセ「・・・・・」
ラドゥム「己の保身 権力の中枢に しがみつきたくて
そんな者が大きな力を使ったら
世界に悲しみが広がっていくだけだ」
カルセ「ならば正しく力を使える者を選別する
アキ・ルナフェクト メアリー・フェルフィスカは違った
グレンハム王国の総指揮官を任せたのに
やつらは失敗し世界戦争の引き金を引きかねなかった」
カルセ「クルーゼの采配と
ルガートの気まぐれがなければ世界戦争になっていた」
ラドゥム「だから その両者を処刑すると?」
カルセ「十分な理由だろ?」
アムル「そんな!アキはエンド・ワールドの来襲から
それを倒し世界を救った奇跡の英雄
それなのにアキを処刑するなんて!?」
カルセ「私は次に任務を成功できる人間を選別する
アキ・ルナフェクトは もはや無用だ」
ラドゥム「カルセ?お前は
何に操られている?
アムル「え?」
ラドゥム「人間が次に力を正しく使える者を選別できるのか?
全部 奇跡の英雄を処刑するための口実に聞こえる」
カルセ「・・・・」
ラドゥム「南帝国戦争 お前とは敵だったが
その戦争で お前と言う人間を知った
お前と言う人間は 力の排除などと
そんな愚かなことを言う人間ではない」
ラドゥム「利用されてるぞカルセ?
お前は”作者”に操られている」
カルセ「・・・黙れ」
ラドゥム「作者も ついにアキが邪魔になったか
それをグレンハム王国のアキの親しい人間を使い
処刑させようなんて姑息な手段を使う」
カルセ「黙れといったろおお!?」
ラドゥム「お前は 何のために戦っている?」
カルセ「・・・
内なる想いの心のままに!
ラドゥム「アムル?カルセは操られている
俺たちは ここで倒れるわけにはいかない
奇跡の英雄が失われれば世界は終焉を迎える
だからこそ この男を倒すぞ!?」
アムル「はい!」
カルセ!ラドゥムに向かい突進!
ラドゥム「お前ほどの男が操られるとわな」
ラドゥム!連続魔力弾で迎撃するが!
ラドゥム「全部 かわしてきたか」
カルセの右足のハイキックがラドゥムに!
後ろに距離をとりラドゥムは かわす
ラドゥム「次は左足の回し蹴りか」
後ろに距離をとることで かわす
カルセ「後退するようでは刀の間合いに踏み込めんぞ!?」
ラドゥム「刀の間合いだけに こだわるつもりはない」
カルセ「なに?」
カルセに弓矢が飛んでくる!
カルセ!手甲で その弓矢を はじいた!
カルセ「ミナイシュ?お前も戦うつもりか?」
アムル「私の名前はアムルです
あなたの言うように私がグレンハム王国の王族でも
私はアムルと言う人間を貫きます」
カルセ「真実を知り立場を知り身の置き場も知ったはずだ
だが動揺せずに戦うことを選んだか?」
アムル「ただ現実味がないと言ったら どうします?」
ラドゥム「いきなり真実を告げられて
だから?と言うところか」
アムル「私はアムル・アートチェミス
その人間を貫きます!」
アムル攻撃!3本の弓矢がカルセに迫る!
カルセ「人の選別 次に成功しそうな人間に力を与え
その者の可能性を信じて その者に未来を託す」
カルセ「なぜ これが わからない!?」
その3本の矢を左手の手甲で落とした!
ラドゥム「なら奇跡の英雄に もう一度 力を与えてみろ?
彼らは1度 世界を救い次は失敗し
失敗の恐ろしさ恐怖を知った
その経験を知ったからこそ
アキ・ルナフェクトは大きく成長し
大きな力を持たせるのに これ以上の人間はいない」
ラドゥム「次に成功する人間はアキだ アキは
1度は世界を救い
世界の人の想いに応えた人間だからな
カルセ「・・・」
ラドゥム「そんな人間がアキ以外の どこに居る?」