12年前 南帝国戦争
ゼルタラー軍 10万 バレスト軍 10万
この両国による全面戦争
大規模な戦争が起きていた
その中心で鎧を身にまとい
剣と剣が激しく何度もぶつかり
想いと想い 意地と意地をかけた
戦いが始まっていた
ゼルタラー軍 兵士
「おい誰か止めろよ!このままだとバルセルト様が!」
バレスト軍 兵士
「王子!なぜ あなたが一騎打ちなどとカルセ様!?」
ゼルタラー軍 兵士
「止めようにも あの二人の戦場に割って入ったら
俺たちのほうが 危ないぞ!」
バレスト軍 兵士
「あれは人間の世界ではない!
あの二人は もはや!
修羅の如く戦っている!!
バルセルト「ずいぶんと戦ったな?いい加減 あきないか?」
カルセ「貴様を倒すまで私は戦う!
ようやく出会えた!バルセルト お前は!
私の生涯をかけて戦える永遠のライバルだ!」
バルセルト「私は この戦争を一刻も早く終わらせたいのだが?」
カルセ「なら私を討ってみろ!私に力を見せろ!
お前の全力で私を倒して見せろ!?」
バルセルト「どちらも王位継承者だと言うのに立場を忘れてやがる」
カルセ「それは お前もだろバルセルト!?」
なんだ あれは!?
カルセ「なに!?」
バルセルト「赤い・・輝き・・・」
伝令兵「伝令!異常なまでの脅威が両国を
壊滅しようとしています あれは!
ウォーリアです!!
バルセルト「まさかウォーリアが なぜ この戦争に介入する?
カルセ?今だけでいい 私に力を貸せ?」
カルセ「なにを言っている!?」
バルセルト「手を貸せ!どちらの軍も滅ぶぞ!?
あれが産まれた頃になぜか知っている
物語のウォーリアなら それは巨大な力だ!」
カルセ「共闘しろと言うのか!?」
バルセルト「あれは我が軍ゼルタラー国も
バレスト国も邪魔な存在でしかないだろ?」
カルセ「わかった力を貸そう
お前となら例えウォーリアでも倒せる気がする」
赤い旋風のウォーリアが
カルセとバルセルトに近づいてきた!
カルセ「どこのバカか知らんが討たせてもらうぞウォーリア!?」
バルセルト「なにが目的だ!?」
ウォーリア「あるだけの力を全部だしてみろ
私が満足するだけの力をな」
ウォーリアが旋風の如く
バルセルトとカルセに襲ってきた!
バルセルト「なに!?」
カルセ「バカな!?」
なにが起きたか わからなかった・・・
赤い旋風に巻き込まれたまでは覚えている
その旋風に巻き込まれ
”戦うこと事態できなかった”
瀕死になって動けない私たちに
ウォーリアは あざ笑うかのように
すべてを破壊し去って行った・・・
気絶から意識を取り戻した
私とカルセは絶望をあじわっていた
バルセルト「産まれた頃になぜか知ってる物語 ウォーリア
血反吐を吐くような訓練をし数十の戦争を駆け
死と隣り合わせな戦場を何度 経験しても
ウォーリアの力を持つ者に勝てない・・・
カルセ「そんな・・やってられない事実が
あってたまるか・・・」
バルセルト「いくら強くなっても 勝てるわけがない・・・
これが・・この世界の摂理なんだよ・・・」
カルセ「そんな世界
修練すら やめたくなる・・・」
カルセ「なら・・・
創ればいい
バルセルト「なに?」
カルセ「血筋だけでしか手に入れられないウォーリアの力
その力を人工的に創ればいい・・・」
バルセルト「可能だと思っているのか?」
カルセ「人間は歴史の中で無ければ創ればいいと
そうやって時代と戦ってきた それをすればいい」
カルセ「なにしろ
この屈辱は許しがたい!!
この戦争は何が目的かわからないウォーリアにより
一時的に終わったが
それは両国の”戦う準備を整えるまでの”
わずかな時の和平だった
その後
この戦争にカルセが現れることはなかった・・・