グレンハム王国 王宮庭園 深夜
第1の大戦
エンド・ワールドを引き起こした者
フェルク・ザン・ゼネス
クルーゼ「生きていたのか?
お前は大戦の終わりに
アキから奇跡なる光の攻撃を受けて
ルイジェネイス宙域で滅したはず」
フェルク「生きていたさ いや創り変えられたのかも知れない
”作者”は私が滅するのは都合が悪かったようだ」
クルーゼ「作者だと?」
フェルク「このような世界で生きて満足かクルーゼ?」
クルーゼ「何を言い出す?」
フェルク「私たちは皆 作者の子供さ
作者に創られ どう生きていくか
傍観したいのが作者だ」
フェルク「ルガスタとフェイルアムという世界を創り
そこに人を創造した 見て楽しむためにね」
フェルク「人間が魚を泳いでるのをみたいように
水槽という世界を創り そこに魚を泳がした」
フェルク「私たちは
作者にとって水槽の中の魚でしかない
クルーゼ「・・・・」
フェルク「うすうす気づいてるのだろ?
私たちは作者の子供で兄弟だ
そして たった100年ぽっちの
時間を与えられ その時だけでしか輝けない」
フェルク「創られて生きて散るだけの人生だ」
そんな世界で満足か?
クルーゼ「お前は どうにかしたいのか?」
フェルク「作者を・・・
滅してしまえばいい
フェルク「全人類の親でもあり神に近い存在
それが作者だ それを滅する」
クルーゼ「滅して どうする?」
フェルク「・・・
私が作者になる
クルーゼ「・・・・・」
フェルク「いつも同じ光景では つまらないのだよ
だから水槽に飾りという災いを創ったり
魚を増やしたり そうやって変化させていく
それができるのは まさしく神だ」
フェルク「世界を好きなように いじれるのだ
作者になりたいに決まっている」
フェルク「結局 私が起こした大戦も作者にとってみれば
水槽の中の 面白い見世物でしかなかった
それは不快だ なら どうすればいい?答えは簡単だ」
作者の座を奪えばいい
フェルク「そして世界を いじり
面白い者だけを残し
さらには新しく魚を入れ
くだらない魚は水槽から出して
捨ててしまえばいい
どう変化していくか
それを眺めるのは さぞ楽しいだろうね」
ルダ「・・・捨てるだと・・狂っている」
フェルク「ルダ?君も水槽で魚を飼ったことはないのかい?
入れ物(水槽)の中で魚を増やしたり
飾り(災い)を入れたりするのは楽しい事だよな?」
ルダ「それを人間とルガスタでするか!?」
クルーゼ「どうしても支配したいか?」
フェルク「権力の中枢を味わってみればいい?
そうしたら支配する喜びがわかる」
クルーゼ「そんな物 必要ない」
クルーゼ「人は人と共に生き 喜びも悲しみも
全部 共に感じ笑ったり泣いたりしながら
絆を深めていく
それが人間としての本来のありようだ」
フェルク「所詮 ”下の人間”の者には
私の喜びが理解できないらしい」
クルーゼ「お前みたいになるのなら
”上の人間”なんてなりたくない」
フェルク「権力を持った8割の人間は
大抵 最低な生き物さ 力に呑まれるからな」
フェルク「さて
フェルクは刀を抜いた
フェルク「私が1000年前に遺したフェルク騎士団
この世界で最もフェルク騎士に近い者
クルーゼ・フォン・ラグガイア?」
フェルク「見せてもらおうか?その戦士の実力を?」