レニィアーゼの冒険日誌

　　　　　　　まだ立ち止まっているのか！？

フィスカ山　雨

ラフィス「まだ想いに縛られたまま生きるつもりか！？」

ラフィス「”エルフィオナの戦い”で
　　　　　すべての悲しみに決着をつけたのではないのか！？」

ラフィス「バルサ！お前も聞いただろ　あの時のリーザの想いを！？」


回想

　　　　　　　
　　　　　バル　お願い　世界を優しくして


　　　　　　　　　回想　終了



バルサ「・・・」

ラフィス「リーザは憎しみ合うことを望んではいない！
　　　　　あの言葉は　お前に人を憎まないよう
　　　　　生きてほしいと言うリーザの願いだ！」

バルサ「・・・それでも」


　　　　　　ラフィスの面影にフェルクを見るバルサ


バルサ「私から　すべてを奪った者が言うことか！？」

ラフィス「・・・く」

バルサ「ある日　突然だぞ！
　　　　平和に日々を生きてきただけの一族を
　　　　”ギダバーグ”の一族が怖くなったと言う
　　　　愚かな理由だけで一族を根絶やし寸前まで追い込んだ！？」

バルサ「私から父も母も友もリーザも奪っておいて！
　　　　もう　おわったことと済ませる気か！？」

　　　　　　　バルサ！ラフィスに襲い掛かる！
　　　　　　　刀を抜き一閃！


バルサ「防いだか！」

ラフィス「リーザは望んでるのか！？
　　　　　まだ　お前が悲しみに囚われたまま泣いていることを！？」

バルサ「私が泣いてるだと！？」

ラフィス「悲しみに囚われたままなら泣いてるのと同じだろ！？」

バルサ「そうしたのは貴様だ！？」

　　　　　　連撃を繰り出すバルサ
　　　　　　その攻撃をなんとか防ぐラフィス！

バルサ「何も失ってないお前に何がわかる！？」

ラフィス「・・・」


回想

ラフィス「ミナイシュお姉ちゃんは　どこに行ったの？」

　　　　　　　ラフィスの父　ガジアーノ

ガジアーノ「お前に姉などいない」

ラフィス「・・・え」

ガジアーノ「ぜんぶ夢だったんだ忘れろ？」


　　　　　　　　　回想　終了


ラフィス「失いかけたことはある！
　　　　　事実を知るまで失っていたことに等しい！」

ラフィス「お前の気持ちも少しくらいなら」

バルサ「わかったつもりか！何がわかると言うのだ！？」


　　　　　　ラフィ？こんなところで何してるの？


ラフィス「ミナイシュ姉さん！ここに来ちゃダメだ！？」

アムル「・・・え」

バルサ「お前の家族か？」

ラフィス「バルサ！？」

バルサ「失う悲しみを教えてやろう！」


　　　　　　バルサ！刀を構えミナイシュに襲い掛かる！！


ラフィス「ミナイシュお姉さん！？」


　　　　　　　刃と刃が　ぶつかる音
　　　　　　　バルサの刃を防ぐ者


バルサ「なんのつもりだ！同じギダバーグの生き残りのお前が！
　　　　もう恨みはないと言うのか！？

　　　　　　　　　　
　　　　　　　　ネッサオラ！？


ネッサ「・・・」

ネッサ「恨みを恨みのままで縛られるのはやめろバルサ？
　　　　それはリーザの願いでも想いでもない」

バルサ「だが！」

ネッサ「忘れないと人は前に進めない
　　　　人間は　すべてを覚えたまま生きられるほど
　　　　強くはない
　　　　前に進むためには忘れないとならないこともある」

ネッサ「リーザは望んだのか？　いつまでも苦しむお前を？」

バルサ「・・・」

ネッサ「ラフィス？私はお前に恨みはない
　　　　だがフェルクを宿したままでいるのなら
　　　　私たちの矛先は　お前に向くだろう」

ネッサ「もしバルサが　お前の姉を斬っていたなら
　　　　お前はバルサを許せるか？」

ラフィス「・・・」

ネッサ「その苦悶の表情　それが答えか


　　　　　　悲しみの連鎖を断ち切り

　　　　　　世界を優しくすればいいのにな


ネッサ「リーザの願う世界のように・・・」



　　　ザーーーーーーーーーーーーーーーーー（雨の音