君の失敗は世界の滅亡だ
お前は本当は逃げたがっている
アキ「・・・それが・・なんだって言うんだ!」
グレンハム王国 王宮
アキ「俺は いつまで戦えばいい?
いつまで世界を守る戦いを
しなければならないんだ」
アキ「・・・この人生が・・おわるまでか」
?
アキ・ルナフェクト殿
アキ「あなたは
第3人類の代表
ベルバルド・グローリー殿
ベルバ「顔色が優れませんな」
アキ「・・・いつものことです」
ベルバ「あの人物も
そう言っていたかもしれません
アキ「あの人物?」
ベルバ「あなたは まだいい
逃げ出さずに戦えているのだから
アキ「それは どういう?」
ベルバ「そして
何も失っていないのですから
ベルバ「私は逃げ出して失った愚か者です」
ベルバ「7年前
第3人類は1度目のルガスタ侵攻を実施した」
アキ「(なぜ覚えている ”作者”に消された記憶を)」
ベルバ「私は第3人類の代表
滅びゆくフェイルアムの星から
第3人類の10憶の同胞を助けるため
ルガスタを奪い そこで暮らすしか手段はなかった」
ベルバ「その運命を
ガティレイア・ルドフォニーに背負わせた
ベルバ「私は怖くて逃げだした そして後悔した」
ベルバ「ガティレイアという次代の王を失った
そして失った者は帰って来ない」
ベルバ「だから私は決意した
逃げることは後悔することだと
それを教え続けることを
アキ「それでも戦い続けることは きついです」
ベルア「いつか
終わりが来る
アキ「いつか 終わりが?」
ベルバ「人は求めたい永遠と終わらせたい悲しみがある
終わりがあるから人は生き続けられる」
ベルバ「あなたの背負う役目も
いつか終わりが来る
アキ「その言葉を信じていいのですか?」
ベルバ「そう思わなければ人は戦えません
だから そう思いましょう」
ベルバ「きつい言葉か救いの言葉になるか
わかりませんが
独りで背負う物ではない
ベルバ「きっとガティレイアも
この言葉が欲しかったんだろうと
ルダ・パラスが言ってました」
アキ「・・・ルダが」
ベルバ「あなたの究極の一手を打てるように
私たちが道を作ります」
ベルバ「その道を作ることができなければ
あなたも究極の一手を打つことができない
つまり世界の命運とは
戦う者たちが みんな背負っているのです
アキ「・・・」
ベルバ「あなただけではない」
アキ「ありがとうございます 救われた気分です」
ベルバ「私も それを
ガティレイアに言ってあげたかった」
ベルバ「それでは私は これで」
ベルバルドは王宮を後にする
ベルバ「ウェーデン バルーセか?」
ウェー「あの時のガティレイア その者でしたな」
バルーセ「ベルバルド様は言ってあげられた
もう自分を責めるのも終えてみては?」
ベルバ「生きている限り逃げることの悲しさを
伝え続ける
それが私の罪滅ぼしになってくれればな」