レニィアーゼの冒険日誌

　　　　　　ここを戦場にするか


ザファイドアーク

レオン「１５万の我が軍が”供給”を守るのに
　　　　有利とは　ちがうようだなマイ？」

マイ「このザファイドアークが
　　　すべての始まりの地だからです」

ディア「そして　すべてが終わった場所でもある」

ラフィス「それでも人は生きている」

マイ「不思議な女神の一族がいなかったら
　　　人という生き物は　すでに滅んでいます
　　　感謝します　ミカ・セイライト？」

ミカ「守りたかっただけです
　　　人を延命させることが
　　　間違いだったら私たちは・・・」


　　　　　　　間違いではないさ


ミカ「アキ？」

アキ「だから俺は産まれて来れた　感謝している」

クルーゼ「そのクサいセリフも使うのか？」

アキ「なんで俺が演説しなきゃいけないんだよ？
　　　俺じゃなくてもいいだろ？」

メアリー「アキがルガスタで
　　　　　１番　影響力がある人物だからでしょ？」

アズベス「前エンド・ワールドを奇跡の光で救った
　　　　　奇跡の英雄　アキ・ルナフェクト
　　　　　これ以上に影響力をある人間を俺は知らん」

アキ「・・・あぁ
　　　アズベスには他を知らんだろうな」

アズベス「・・・俺を
　　　　　学の無い人間のように言うのな？」

アキ「・・・お前・・書物　読むの嫌いじゃん？」

ルダ「頼むぞアキ？
　　　これから戦う兵士たちに熱を与える演説してくれ」

アキ「・・・なぜ・・演説することを急に決めた？」

マイ「盛り上がるかなって思って♪」

アキ「・・・そんなノリ？」

レオン「アキは普段ありえないことをしてくれた
　　　　その不安を　吹き飛ばしてほしい」

アキ「・・・え？」

メアリー「なんで戦争の前に
　　　　　みんなに挨拶しに回ったのよ？
　　　　　普段そんなことしないアキがしたから
　　　　　不安になった人も居たわよ？」

アキ「だってさ　最後かもしれないんだぜ？
　　　こうやって真剣になったり
　　　バカな事　言い合って笑ったり
　　　みんなで　やり遂げて泣いて喜んだり


　　　　　この戦争の後に

　　　　　みんな生き残ってないかもしれない

　　　　　誰かが死んでるかもしれない


みんな「・・・」

アキ「だったらさ　言いたいこと言っておきたいだろ？
　　　死んでからは無理なんだからさ」


　　　　　　　・・・らしくないわね


ミカ「誰も失いたくないんでしょアキ？」

アキ「そのとおり」

メアリー「・・・アキ？本当は　どうしたいのよ？」

アキ「あいさつ回りして不安にさせたから
　　　その責任をとれってことか？
　　　それで熱が伝わる演説しろとマイ？」

マイ「そのとおり」

アキ「演説するなんて・・・
　　　文章　考えておきたかったんだが？」

ラフィス「思った事を口にすればいい
　　　　　用意された文章を　ただ口にするだけでは
　　　　　人に熱を与えられない」

ラフィス「お前の言葉を聞かせてやれ？」

ルモニア「それでは奇跡の英雄
　　　　　アキ・ルナフェクトからの演説があります」


　　　　　　　おぉ　アキ・ルナフェクトだ！


　　　　　　　前エンド・ワールドで
　　　　　　　奇跡を起こし世界を救った英雄だ！



アキ「（・・・すごい盛り上がりだな）」

ミカ「さてアキは　何を言うんだろうね」

ルモニア「では奇跡の英雄　どうぞ？」

アキ「みんな


　　　　　　　　　元気か？

アキの　そばに居る者
「・・・・・・・・・・・・・」

クルーゼ「最低な切り出し方したな・・・」


　　　　みんな元気か？

　　　　演説を聞く１５万の兵士は惑うばかりだった

　　　　この言葉に　どう答えればいいのか

　　　　惑う者たちは何も答えられなかった・・・



アキ「この地はザファイドアーク
　　　すべてが始まった場所でもあり
　　　すべてが終わった場所でもある」

アキ「ルガスタと言う世界が始まって
　　　エンド・ワールドという終わりがあった」

アキ「それでも人は生きている」

アキ「だが　それらのことは忘れてくれていい」


　　　　　　　・・・忘れてくれていい？


アキ「俺たちは終わらせたい
　　　こんな悲しいエンド・ワールドを」

アキ「俺達は始めたい
　　　エンド・ワールドに怯えることなく
　　　わらって生きていける世界を」

アキ「そのためには　みんなの事を知りたかった」

アキ「もういちど問う


　　　　　　　　みんな元気か？