ゲジジェ・ハルスタンが
・・・戦死・・されました
ザファイドアーク南部
セネア「・・・」
オーリン「私たちは
ゲジジェ様の遺志を守るべく
セネア様 あなたを軍本拠地に」
・・・何を・・言っているんだ?
オーリン「・・・セネア様」
セネア「・・・ゲジジェは・・いつでも側に居てくれた
・・・どんな時も・・ゲジジェが居るから
私は私で居られた そんなゲジジェが
・・・もう・・この世に居ないと言うのか?
オーリン「・・・」
セネア「・・・当たり前だと思っていた
ゲジジェが傍に居てくれたことが
・・・その当たり前が
もう無いとでも言うのか?
オーリン「お気を確かに!セネア様!?」
セネア「誰が!そんな虚言を信じると思っている!!?」
オーリンはセネアの むなぐらをつかみ
地面へと叩きつけた!
セネア「なにを!」
オーリン「・・・
死んだんですよ!ゲジジェ・ハルスタンは!?
セネア「・・・」
オーリン「・・・受け止めてください
私も受け止めます だからセネア様も」
セネア「・・・
・・・いやだ
涙ながらに”それ”を否定した
セネア「信じられるわけないだろ!
受け止められるわけないだろ!」
セネア「・・・認めたく・・ないんだ
・・・ゲジジェが・・居ない世界なんて
セネア「軍を転進させろ!ゲジジェを救出に行くぞ!」
錯乱しているセネア
兵士たちは視線が地に向き うなだれている
セネア「何をしている貴様ら!ゲジジェを助けに!」
後方からセネアを撃つ者が居た!
セネア「・・・なぜ」
オーリン「セネア様!?」
・・・倒れたセネア
オーリン「誰だ!セネア様を撃ったのは!?」
名乗り出る者が居る
オーリン「なぜ撃ったワトソ!?」
ワトソ「錯乱している
もう自分で自分を制御できていない
気絶させてでもセネア様を守り
本拠地に帰還するべきだ」
オーリン「(・・・撃ったのは模擬弾か)」
ワトソ「・・・教えてくれオーリン?
なんで こんなに悲しいんだろうな」
オーリン「(ゲジジェ様が戦死されてるからだ
そんなことも気づかないのか・・・いや)」
オーリン「・・・ワトソ」
涙が止まらないワトソ
オーリン「・・・お前も
・・・泣いてるんだな
ザファイドアーク中央部
グレンハム軍 本拠地
伝令兵がレオンに伝える
レオン「ご苦労 引き続き
戦場での情報収集にあたってくれ」
リリィ「何かありましたか?」
レオン「アキ・ルナフェクトが
ゲジジェ・ハルスタンを討った」
レオン「クルーゼの生涯の友ゲジジェを」
リリィ「クルーゼに その事を伝えないのですか?」
レオン「何を愚問を それに
伝える気はサラサラない
レオン「伝えればクルーゼは壊れてしまう
今 クルーゼの力を失うわけにはいかない」
レオン「知らない方が幸せだ」
リリィ「あの子は生涯の友を失っても
それに気づきもしないで
これからも生きていくのですか?」
リリィ「それって
幸せって言えるのかな?
西部へ馬で駆けるクルーゼ
クルーゼ「アキは わけのわからんことを突発的に言う
西部に行けば本当に何かあるんだろうな?
”何も知らない”クルーゼ
託された腕輪の想いと共に
クルーゼは西部に駆ける
アキ軍
これで よかったのか?
アキ「・・・」
地に うつ伏せで倒れてるゲジジェ
アキ「教えてくれルダ?他に方法があったか?」
アキ「俺だけを狙ってくるならいい
だが他の仲間に危害を加えるのなら」
ルダ「仲間を守るために この手段しかなかったか」
アキはゲジジェの身体を持ち上げ言う
アキ「武人として将として 一人の”人間”として
敬意に値する者だった
ゲジジェを手厚く扱って本拠地へ運んでくれ?」
ブルギス「わかった」
アキ「・・・教えてくれよルダ?
・・・なんで俺たちは
・・・戦わなければならなかったんだ