僕が産まれた理由? そんなものあるのかな?
でも きっとあるとしたら ろくなものではないだろう
きっと
・・・利用されるために勝手に産まれた
「レベルの制限を緩和した
これからはレベル上限を99まで上げていい
だが それ以上は決して上げるな?」
僕の名前はレイジーラナ
きっと女の子のはず
「99以上レベルを上げると
どうなるのさ?
きっと消されて作り直し?」
「メイン様は そこまで手間をかけたくないと言っている」
「でも そうなったら そうするしか手段はないんだろ
急に現れるメタルキングには気を付けるよ
こんな物 送ってさ メイン様は」
ポールスターセット 一式
耐性で盛れるだけ盛ってる
90レベル武器の鎌 上級攻撃錬金に
6+2が1つ ついている
「ねえ?これ高かったでしょ?
こんな物 僕になんて送ってどうするんだ?」
「そんな事は お前が よく知っているだろ?
それしか存在意義のない”5番目”が?」
「はっきり言う 意思のない人形でも傷つくんだけどな」
「人形は人形らしくしてればいい」
「メイン様 含め ”お姉ちゃんたち”には
僕の存在 喜んでもらっている?」
「そのために創られたんだろ?あとメイン様のお達しだ
とっととバージョン1クリアしてバージョン2の
最低でも ”あのコンテンツ”まで行って解放しろ?」
「そしたらツールで稼いで利益を得たいんでしょ?
笑われるよ?職人で稼げてるプレイヤーに?」
「お前は言われたことを実行すればいい」
「・・・気に入らないな」
「文句は もっと小さな声で言うか
聞こえない時に言うんだな」
「聞いてたのかよ?」
「勝手に聞こえたんだ
”お姉さんたち”を使えばレベル99までしか
上げられない お前でもバージョン6まで
たどりつける 後は
メイン様と お姉さんたちに
喜んでもらうための存在になれ
「・・・」
その者は立ち去った
「・・・
人形は人形らしくしてろってか?
この悪魔のような条件を吞んでしまったのが僕
悪い条件ではない
ある程度 ゴールドは支給され
”お姉さんたち”でサポート仲間に困る事も無い
食いっぱぐれもなく住むところも提供されるのなら
「リアルでは こんな好条件はないんじゃないかな?」
「・・・
・・・そう・・リアルならね
「こんな世界で満足か?」
「誰だい君は?
誰だっていいけどさ 逆らえば消される
こんなクソみたいな世界でも消されるよりはマシだろ?」
「理解できるよ その気持ち」
「こんな想いが理解できるって頭のネジが外れてるのか?」
「だってさ
・・・俺も・・サブだから