ヒトは憎しみを越えられるか?
宇宙 ルイジェネウス宙域
テイル「人は繰り返す
大切な人を討った人間を許せず
その者を憎しみで討ち
討った者の最愛な人に討たれる」
テイル「憎しみがある限り
終わらない悲しみは繰り返し
憎しみの連鎖は止まらない」
テイル「だが その連鎖を止める方法がある
わかるか 真なるヒトよ?}
アキ「・・・
誰かが憎しみを我慢することか?
テイル「正解だ
誰かが憎しみを我慢すれば連鎖は止まる
止まれば平和も訪れる
次に誰かが誰かを討たない限りな」
何を言っているのテイル!
ガティ「ミカ?」
感情を露わにするミカ
ミカ「大切な人を殺されて我慢できる人間なんて
人間ではない!
”我慢する”って貴方は!
人を愛したことがあるの!?
テイル「・・・」
テイル「私は”人間ごとき”に聞いていない
次の進化に至った真なるヒトに聞いている」
ミカ「そんなの答えなんて!」
我慢すれば憎しみは止まるか
ミカ「アキ!?}
アキ「悲しみを繰り返さないため憎しみを止める
我慢すればいいか」
ガティ「本気で言ってるのか?」
テイル「さすが真なるヒト
憎しみなんて小さな事に拘らない」
テイル「アキ・ルナフェクトは
もはや人間ではない」
ガティ「アキ?お前は どう思うんだ?」
アキ「・・・」
テイル「ついに
憎しみを超越したヒト
誰かが悲しみを創り出しても
憎しみを止めれば悲しみは終わる
テイル「真なるヒトは憎しみも越えられる!」
愛してる人を殺されたら復讐するよ
アキ「俺が真なるヒトなのか わからない
でも誰かに愛してる人を殺されたら
俺は そいつを殺すだろう」
テイル「・・・
・・・真なるヒトも・・その程度か
テイル「人は次に進化しても変わらない
・・・人は変わらない
人は繰り返す
討たれて
討って
討ち返される
ミカ
ガティ「アキ!」
テイルは刀を抜いた!
テイル「そんな者か!真なるヒト!?」
テイル!激昂の中アキに突進!
テイル「・・・なに」
なぜ憎しみを越えなければならない
テイル「(・・・頭の中に声が響く
まさか真なるヒトと思考が共有されたのか?)」
テイル「憎しみを越えないと悲しみが繰り返されるからだ!?」
憎しみと言う感情を消せばいい
テイル「・・・そんなことが」
アキ「ヒトは いつか
傷つけあう事も忘れるよ
テイル「・・・」
テイル「・・・それが
たどりついた答えか
アキ「どこへ行く?」
テイル「憎しみに囚われたら私を訪ねて来い
私は知識の箱 アワテイルだ」
どこかへ去っていくテイル
ガティ「感情から憎しみを消すか
真なるヒトは言う事が違う」
アキ「兄さん・・で いいのか?」
ガティ「あぁ」
ミカ「ガティ 生きてたのね?」
ガティ「死んでるよ?」
ミカ「・・・え」
ガティ「このルイジェネウス宙域は
ルガスタの惑星を守るため
俺の身体を盾にして
エンドの攻撃を受け止めた場所
俺が1番 感情を爆発させた場所
ガティ「それをアキの起こした奇跡か
真なるヒトの力が拾ったのか
”なぜか俺は ここに居る”」
ガティ「きっとアキの発してる
月色の輝きが消えたら
また俺は消えると思う」
ミカ「・・・そんな」
ガティ「ルダは元気か?」
アキ「死して まだ想うか?」
ガティ「愛しているからな」
アキ「悪い虫が付き始めてるよ」
ガティ「ルダが俺と言う死者に囚われるのも
よくなさそうだし なんとも複雑だな」
ガティ「戦いの中 作戦は成功したんだろ?」
アキ「なぜ それを?」
ガティ「共有された思考の中で
お前が そう言っていた」
アキ「奇跡なる月色の光が惑星を包んだ
マイの言う通りの現象が起きてるなら
これで
作者の力が半分以上 削がれた
これで”世界を いじれない”だろう