チャイムが鳴り出てくる
朝6時
セネア「どなた様・・・あれ」
お決まりのワンピースを まとう
少年のようなクルーゼが居る
セネア「・・・デジャブ!」
セネア「どうしたのクルーゼちゃん?
あなた 昨日 服買って
その服 どうしたの?」
その事について事細かに聞きたい
セネア「え?セクト様?」
セクトの表情を見る
セネア「なんで怒ってるの!?}
みんな そろって何やってるの?
セクト「・・・ゲジジェか」
ゲジジェ「ま~た クルーゼにワンピース着せて
なにしてるの?」
クルーゼ「・・・代えの服がないんだ」
ゲジジェ「え?」
セクト「・・・とんでもない額の請求書が
シェスから届いてな
・・・誰がオーダーメイドの一張羅だけを
買って来いと言った?
セクト「私はクルーゼの下着やら
代えの服やら生活に必要な物を頼んだんだが!?」
セネア「そんな細かい注文なら
言わないと わかりませんよ?」
ゲジジェ「”服 買って来い”で そこまで通じたら
エスパーだってえの」
ゲジジェとセネアに請求書を見せる
セネア「・・・50万!?」
ゲジジェ「セクト様なら余裕な金額ですね」
クルーゼ「・・・余裕なの?」
セクト「私は庶民感覚からズレたくないんだ!」
ゲジジェ「年収5億もらってる人が
ズレないで居られるとでも?」
セクト「・・・
なぜ私の年収を知ってる?
(・・・しまった)
ゲジジェ「昨日の服は どうしたんですか?」
クルーゼ「・・・セクトさんが洗濯してしまって」
セネア「・・・それでか」
セクト「とりあえずサイズが合わなくてもいい!
ゲジジェの服をクルーゼに貸せ!
男にワンピース着せて連れ歩くより100倍マシだ!」
ゲジジェ宅
着せてみた
セクト「・・・まったくサイズが合わんな」
セネア「服だけでクルーゼの身体3分の2
隠れちゃいますね・・・」
ゲジジェ「・・・正直
3回 続けて服の話って どうなの?」
セクト「まだ朝早いが
こうなったらシェスを叩き起こして
服を用意するしか・・・うん?」
セクトの通信機から音が
セクト「シウスからの緊急の呼び出しか
セネア?クルーゼの服のこと頼む」
セネア「・・・私?」
セクト 急いで走り去る
セネア「・・・」
セネア「とりあえず
オーダーメイドの服を
あと2着あれば充分かな?
ゲジジェ「・・・それ・・セクト様
ブチ切れ案件になるぞ」
???の場所
シウス「急に呼び出してしまって すまない」
もう ひとり シウスの横に居る者
セクト「ゲルメイも呼ばれてたのか」
ゲルメイ「シウスの中心人物を緊急招集とは
何か起きたか?」
シウス「起こすのさ」
シウス「1000年後に
エンド・ワールドを起こす
セクト「・・・なぜです?」
シウス「・・・
世界を創った
でも つまらなかった
だから消す
セクト「・・・それだけが理由ですか?」
シウス「不服か?」
セクト「・・・」
シウス「人間が自分で創ったプログラムの中の人間と世界を
全消去するのと同じことだ 些細なことだよ」
シウス「人は産まれて生きて死ぬことを繰り返すのが好きだ
その手伝いをするだけだ
46億年の時の中で
死を選ばなかった人間はいない」
シウス「時間は無い
このことをアワテイルにも伝えてくれ
話は以上だ」
セクト「・・・はい」
部屋を後にするセクト
ゲルメイ「セクトをプログラムの消去から救った
今ではシウスの右腕になったか」
シウス「エタシュのように歳をとらず
エタシュのように時間を無駄にしない」
シウス「プログラムの人間の方が
よほど優れている人種かもな」
ゲルメイ「だが よけいな感情が
生まれてきてるようにも見える」
シウス「その時は僕が
そうならないように導くだけだよ」
廊下
セクト「本当に人間は死ぬことが好きなのか?」
・・・プログラムの中で生きた人間だ
時折 常識が欠如する考えを持つ